ニュース

QBロジャースの“絶え間ない”去就騒動に動じないスティーラーズQBルドルフ

2025年05月28日(水) 10:40


ピッツバーグ・スティーラーズのメイソン・ルドルフ【AP Photo/Gene J. Puskar】

ピッツバーグ・スティーラーズがクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースの決断を待つ中、QBメイソン・ルドルフは静かに準備を進めている。

ルドルフはチームのロースター編成を自分の思い通りにコントロールできないことを理解しているため、ロジャースにまつわる憶測に注意を向けていない。

チーム公式サイトによると、ルドルフは「そんなことには慣れている。絶え間なく騒がれているし、NFLはそういう世界だ。だから、ずっと前からそういうのには慣れっこだ。今はこの春にチームの成長に貢献できるよう、できる限り最高な状態になることだけに集中している」と語ったという。

ルドルフはこのオフシーズンにスティーラーズで重要な役割を果たしており、現地27日(火)に始まったOTA(チーム合同練習)と6月のミニキャンプで先発として練習に参加できるベテラン選手となっている。ロジャースが自身の将来をじっくりと検討している中、ルドルフはその存在価値を証明し、チームメイトから尊敬も集めている。チームメイトたちは、ロジャースの状況は気が散る要因になっているかと尋ねられた際に、ルドルフへの信頼を強調している。

彼らのルドルフに対する信頼は盲目的なものではない。ベテランのルドルフは若手時代をスティーラーズで過ごし、急遽起用される場面を何度も経験してきた。2シーズン前には、プレーオフ進出がかかった重要な場面でデプスチャートの最下位から先発に昇格し、シーズン最後の3試合で連勝をもたらして、一時は不可能と思われたスティーラーズのポストシーズン進出を実現してみせた。

ルドルフは2023年シーズン終盤について「俺たちはシーズン終盤の重要な時期に試合に勝った」と話している。

「単に補完的なフットボールができたんだと思う。NFLで過ごす時間が長くなるほど、スペシャルチーム、オフェンス、ディフェンスが補完し合うフットボールを学ぶものだ。(ヘッドコーチ/HCマイク・トムリンは)今日、ある統計を示した。うちはこの2年間、ターンオーバー差で2位や3位につけている。それはマイクTがボールの追跡とボールセキュリティに重点を置いた文化を築いた結果だ。それこそが、俺たち全員が目指していることだ」

その後、ルドルフはフリーエージェント(FA)としてテネシー・タイタンズに加入した。しかしその1年後、スティーラーズはクオーターバックの選択肢が限られていた状況下で、賢明にもルドルフを呼び戻し、信頼できるバックアップとして起用する計画を立てた。

ロジャースが契約を結んでいない状況が続けば続くほど、ルドルフを呼び戻したスティーラーズの判断がいかに賢明だったかが際立っている。スティーラーズの唯一の望みは、ルドルフが最終的にたった1つの選択肢にならないことだろう。

【RA】