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FAのKジャスティン・タッカーが個人行動規範違反で最初の10試合出場停止処分に

2025年06月27日(金) 10:57

ジャスティン・タッカー【AP Photo/Ryan Sun, FIle】

NFLが現地26日(木)、リーグの個人行動規範に違反したフリーエージェント(FA)のキッカー(K)ジャスティン・タッカーに対し、2025年シーズン最初の10週間で無給での出場停止処分を科すと発表した。

タッカーはボルティモア近郊の8つのスパで勤務する16人のマッサージセラピストから、マッサージセッション中の不適切な行為で告発されている。5月5日、タッカーは13シーズンにわたって所属していたボルティモア・レイブンズから放出された。

リーグの発表によると、35歳のタッカーに対する出場停止処分は、8月26日(火)――ロースターを53人に縮小する期限――から有効となり、11月11日(火)に復帰資格が与えられるという。発表で明記されている通り、タッカーはフリーエージェントの間も処分期間を消化することが可能だ。また、いつでもチームと契約を結ぶことができ、トレーニングキャンプへの参加やプレシーズンゲームへの出場も許されている。

タッカーはルーキーシーズンにあたる2012年から2016年にかけて行われたとされる不適切行為の疑惑を受けて、リーグの調査対象となっていた。不適切行為の告発は、1月30日に『The Baltimore Banner(ザ・ボルティモア・バナー)』によって初めて報じられた。

タッカー本人は不適切行為を否定している。

『NFL Media(NFLメディア)』が入手した声明で、タッカーの代理人であるロブ・ロッシュは「私たちはNFLの決定に失望している」と述べた。

「ジャスティンは常に家族や地域社会が誇りに思うような行動を心がけてきた。彼はこれまでの発言を貫いている。この困難な問題を乗り越え、1日も早くフィールドに戻れるよう、ジャスティンには今回の決定を受け入れて事態を収束させるよう助言した。ジャスティンのことを最もよく知る人々は彼の性格を熟知しており、彼が優れたフットボール選手であり続けることに全力を尽くすと同時に、父親、夫、友人として、人生で最も大切な役割にも深く献身していることを理解している」

ドラフト外フリーエージェントとしてNFL入りしたテキサス大学出身のタッカーは、プロボウルに7回、オールプロに5回選出されてきた。リーグ史上最も正確なキッカーとしてフィールドゴール成功率89.1%を記録し、フィールドゴールの最長記録(66ヤード)も保持するタッカーは、レイブンズの一員として第47回スーパーボウル制覇も経験している。しかし、2024年シーズンはキャリアで最も成績が振るわず、フィールドゴール成功率は自己最低の73.3%にとどまった。

タッカー放出前、レイブンズは2025年NFLドラフト6巡目でアリゾナ大学のKタイラー・ループを指名している。

放出された後にタッカーがNFLチームを訪問したという報告はなされていない。

【RA】