新契約を求めるコマンダースWRマクローリンがトレーニングキャンプを欠席
2025年07月23日(水) 09:16
ワシントン・コマンダースのワイドレシーバー(WR)テリー・マクローリンの契約問題がトレーニングキャンプまで長引いている。
現地22日(火)、新契約を求めているマクローリンがチームのコンディショニングテストに出席しなかったと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが報じた。
マクローリンがキャンプ開始時に不在なのは驚くべきことではない。マクローリンは7月15日にコマンダースとの契約交渉の状況について「かなり不満がある」と報道陣に明かし、「これまでに起こったことはすべて、失望と苛立ちの連続だった。俺はここでキャリアを続けたいと思っている」と話していた。
これまでのところ、マクローリンが出席する決断を下すほど十分な進展は見られていない。
マクローリンは2022年に締結した3年6,820万ドル(約100億0,276万円)の契約の最終年を迎えている。この契約はNFLの他のレシーバーに比べると見劣りする内容だ。『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、マクローリンはチーム内で最高の報酬を得ているレシーバーでもなく、オフシーズンに加入したディーボ・サミュエルの年平均額の方がマクローリンより65万ドル(約9,533万円)以上高いという。
各シーズンで主な先発クオーターバック(QB)が異なっていたにもかかわらず、5シーズン連続で1,000ヤード以上を獲得するという偉業を達成し、昨シーズンにはタッチダウンレシーブ数(13回)で、3冠王に輝いたシンシナティ・ベンガルズのWRジャマール・チェイス(17回)に次ぐ2位にランクインしたマクローリンには、新契約を要求する正当な理由がある。キャリア最初の6年間すべてで、チーム内のレシーブ数と獲得ヤードで首位に立ち、次点のチームメイトより375ヤード以上多く獲得してきたにもかかわらず、マクローリンの2025年の基本給はわずか1,550万ドル(約22億7,335万円)で、保証額は280万ドル(約4億1,067万円)にとどまる見込みだ。
一方のチェイスは、全レシーバーの中で最高額となる年平均4,025万ドル(約59億0,339万円)の契約を結んでいる。
マクローリンはコマンダースのオフェンスにとって不可欠な存在だ。2024年にはQBジェイデン・ダニエルズと強い信頼関係を築き、2人はNFLのQB-WRコンビとして2番目に高いパサーレーティング(130.4)を記録した。
マクローリンには2025年以後の金銭的な保証が一切なく、保証額もわずか280万ドルであるため、現行契約のままプレーすること自体がリスクとなっている。
チームメイトたちはマクローリンが契約問題に関して強硬な姿勢を貫いている理由をよく理解している。タイトエンド(TE)ザック・アーツは最近、この件についてのコメントは避けたいとしつつも、マクローリンが「望み通りの報酬」を得ることを願っていると報道陣に語った。
しかし、それを実現するにはまだ多くの課題が残されている。マクローリンが1週間前に話していた通り、「いよいよ正念場になってきている」のだ。
【RA】