コロンビア特別区議会が更新されたコマンダースのスタジアム計画を8月1日に採決へ
2025年07月25日(金) 12:15
コロンビア特別区議会は、ワシントン・コマンダースがかつて本拠地としていたRFKスタジアムの跡地に戻ることを可能にするよう改訂された法案について、現地8月1日(金)に投票を行うことになった。7月24日(木)にこの発表を行ったフィル・メンデルソン議長は、更新された提案を市とその住民にとっての勝利だと表現している。
更新された計画は、174エーカーのRFKキャンパスに、新スタジアム、6,000戸の住宅――うち1,800戸は手頃な価格に設定される――、小売スペース、公園を整備する37億ドル(約5,453億2,080万円)規模の再開発プロジェクトを支援するものだ。
改訂案によると、メンデルソン議長の事務所はこの再開発によって30年間で266億ドル(約3兆9,207億4,690万円)の税収が見込まれると試算しているという。コロンビア特別区はスタジアムプロジェクトに10億ドル(約1,473億8,400万円)を拠出し、残りの27億ドル(約3,979億3,680万円)はチームが負担することになる。
メンデルソン議長は「コマンダースが交渉を通じてコロンビア特別区へのコミットメントを示したのは明確だ。そのプロセスは非常に実り多いものであり、彼らは協力的なパートナーであった」とコメント。
今週にバージニア州でトレーニングキャンプを開始したコマンダースの社長を務めるマーク・クラウスは議会のスケジュールを好意的に受け止めた。
クラウス社長は声明で「私たちは可決されることを期待するとともに、議会が8月1日に投票を行うことを楽しみにしている。本日の発表により、チームを心の故郷に戻し、わが国の首都の重要な地域を再び活性化させる機会がまた一歩近づいた」と述べている。
コマンダースは現在、メリーランド州ランドーバーのノースウェスト・スタジアムでプレーしているが、2030年に新スタジアムの開場を目指している。
今年4月にコマンダースのオーナーであるジョシュ・ハリスと当初の計画について交渉を行ったコロンビア特別区長のミューリエル・バウザーは、この新たな枠組みを「ワシントンD.C.の歴史上、最も重要な経済開発プロジェクト」と称賛した。
ケンタッキー州選出の共和党議員ジェームズ・コーマーが率いる下院監視委員会が、長年放置されていたRFK地区の管理権をコロンビア特別区に付与するリース契約を承認したことで、この地域の再開発に向けた機運は一気に高まった。
コーマー議員の首席補佐官を務めるオースティン・ハッカーは「今こそ、この都市が持つ経済的潜在力を最大限に引き出すときだ」と述べ、「連邦議会は、長年にわたり放置され、老朽化が進んでいる首都のRFKメモリアル・スタジアム跡地を再生させる責任と権限をコロンビア特別区の指導者たちに与えた」と続けている。
ハリス率いるオーナーグループは2022年にダン・スナイダーからチームを買収して以来、ワシントン、メリーランド、バージニアを新拠点の候補地として検討してきた。最近の進展としては、ハリスとNFLコミッショナーのロジャー・グッデルが昨年末に連邦議会でロビー活動を行った結果、今年1月初旬にバイデン前大統領が署名し、RFKスタジアムの土地をD.C.へ移管する法案が議会で可決されたことが挙げられる。
これにより、老朽化した旧スタジアムを取り壊し、新スタジアムを含む複合施設の開発を実現する道が開かれた。
記事提供:『The Associated Press(AP通信)』
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