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オフェンスの変化に「自分が適応する必要があった」とスティーラーズOCスミス

2025年08月05日(火) 10:49

ピッツバーグ・スティーラーズのアーサー・スミス【AP Photo/Gene J. Puskar】

ピッツバーグ・スティーラーズの攻撃コーディネーター(OC)として2年目を迎えるアーサー・スミスは、オフェンス陣の入れ替わりが続く中で、臨機応変に調整することを強いられてきた。

今オフシーズンには、ワイドレシーバー(WR)D.K.メットカーフの獲得に始まり、WRジョージ・ピケンズのダラス・カウボーイズへのトレードやクオーターバック(QB)陣の刷新、それに伴って6月に結んだアーロン・ロジャースとの契約など、大きな動きがいくつもあった。さらに、ランニングバック(RB)ナージー・ハリスの退団やRBケイレブ・ジョンソンのドラフト指名、オフェンシブタックル(OT)ダン・ムーアJr.との別れ、トレードによるタイトエンド(TE)ジョンヌ・スミスの獲得も続いている。

選手が大きく入れ替わる中、スミスOCはそれぞれの持ち味を見極め、どう組み合わせるかを調整してきた。かつてアトランタ・ファルコンズのヘッドコーチ(HC)を務めていたスミスOCは臨機応変に調整する力を、『FedEx(フェデックス)』創業者の亡き父フレッド・スミスから受け継いだと語っている。

『Pittsburgh Post-Gazette(ピッツバーグ・ポスト・ガゼット)』によると、スミスOCは週末に「自分が適応する必要があった」と述べ、こう続けたという。

「私は父をとても尊敬している。彼は元海兵隊員であり、状況を見極めて適応し、常に進化し続けていた。それは私たちが毎年やっていることだ。私たちは年ごとに、強みを生かし、それをチームに適合させようとしている。必要に迫られて適応せざるを得ないということだ」

2019年にフルタイムのプレーコーラーになって以来、スミスが率いるオフェンスはさまざまなスタイルを見せてきた。テネシー・タイタンズのオフェンスを率いていた2020年には、地上戦に重きを置き、狙いを定めてパス攻撃を展開することで、リーグトップ5の攻撃力を誇っていたが、アトランタでの3年間は平凡な成績に終わり、得点や獲得ヤードで一度もトップ15に入らなかった。また、昨季に指導したスティーラーズは、QBラッセル・ウィルソンが率いる中で効率を欠き、爆発力に乏しかった。

ロジャースとジョンヌ・スミスの加入により、スティーラーズは多様な攻撃が可能になっている。ロジャースはスミスOCの適応力を称賛してきた。

『Pittsburgh Tribune-Review(ピッツバーグ・トリビューン・レビュー)』によると、ロジャースは「彼の柔軟性を気に入っている」と語り、「アーサーは自分のやり方に固執しない。手持ちの選手に合わせてスキームを調整したいと考えている。俺たちは選手の得意なことを見つけ出して、それをオフェンスに組み込もうとしているんだ。アーサーのそういうところをとても気に入っているし、これからもそうしていくつもりだ」と続けたという。

スミスOCは特にファルコンズ在籍時に選手の起用法について批判を受けていた。パスキャッチに優れた2人のタイトエンド、メットカーフという爆発力を誇る新たな武器、そして刷新されたバックフィールドを擁する中、スミスがどのように選手起用を調整し、41歳のQBに合ったオフェンスを構築していくかは、プレシーズンとレギュラーシーズン序盤の注目ポイントとなるだろう。

【RA】