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プレーオフ進出の可能性が薄れる中でも強気な姿勢を保つチーフスHCリード

2025年12月02日(火) 12:34

カンザスシティ・チーフスのヘッドコーチ(HC)アンディ・リード【Cooper Neill via AP】

現地1日(月)、カンザスシティ・チーフスのヘッドコーチ(HC)アンディ・リードはプレーオフ進出の可能性が薄れていることについて尋ねられた際に堂々と強気な姿勢を示した。とはいえ、先週に行われたサンクスギビングゲームでダラス・カウボーイズに敗れただけでなく、他チームの結果も望ましいものではなかったため、チーフスの状況はさらに厳しくなっている。

昨季にAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)王者に輝いたチーフスの現在の成績は6勝6敗だ。仮に残りの5試合で全勝しても、プレーオフ進出は他チームの結果次第となる。ピッツバーグ・スティーラーズが日曜日にバッファロー・ビルズに敗れたことで、チーフスはAFCのプレーオフ順位で10位に転落したからだ。これは同カンファレンスのチームとの対戦が3勝4敗と振るわなかったことも一因となっている。

指標によって異なるが、チーフスがプレーオフに進出する確率はおおよそ3分の1だ。

リードHCは月曜日に「私たちに立ち向かう相手がいるなら、私たちも毎試合、相手を追い詰める。それが私たちのやり方だ。プレーごと、試合ごとに相手を苦しめる。それが私たちのスタンスであり、結果は成り行きに任せる」と述べている。

日曜夜にヒューストン・テキサンズ戦を控えているチーフスは、AFC西地区で3位につけており、10年連続の地区優勝はほぼ絶望的だ。現在の焦点は、2015年シーズンから続くプレーオフ連続出場記録の維持に置かれている。そのシーズンは、リードHCの就任3年目であると同時に、パトリック・マホームズが先発クオーターバック(QB)となる3年前にあたる。

希望を持つ理由は残されていると言えよう。チーフスは前回6勝6敗となった2017年に、最後の4試合で連勝してワイルドカードでのプレーオフ進出を果たした。

「毎シーズン、状況は異なる」とリードHCは語っている。

「このスポーツは挑戦の連続だ。そういうものなんだ。人生の縮図とも言えるだろう。常に挑戦がつきまとう。勝敗の差はほんのわずかで、どの試合も大きな挑戦になる。そういう心構えで臨み、準備を整える必要がある」

チーフスが現在直面している最大の課題は、自ら招いたものだ。シーズンを通してペナルティやメンタル面のミスに苦しめられており、28対31で敗れたカウボーイズ戦でも、第4クオーターに何度も反則を取られたことで、逆転勝利のチャンスを逃してしまった。

現時点でチーフスがペナルティで失ったヤード数はNFLで5番目に多い。

「反則についてはきちんと対処し、基本やテクニックを磨き続ける必要がある」とリードHCは話している。

「(カウボーイズ戦での)ペナルティのすべて、あるいは半分に納得しているとは言わない。だが、起きたことは変えられない。言い訳にするつもりはない」

チーフスは今季のサック数がリーグで6番目に少ない22回にとどまり、ターンオーバー数でも下位に位置している。こうした状況でも、パスラッシュについて言い訳をしなかったリードHCは、次のようにコメントした。

「このゲームは1、2プレーの差で決まるものだ。シーズンを振り返ってみても、あと1、2プレーの差だった。重要な場面での反則やターンオーバーの可能性、あるいはターンオーバーを生み出すチャンス――そういう部分にうまく対処し、あと2、3プレーをうまく実行できれば状況は一変する」

しかし、時間は限られている。

月曜日、チーフスのプレーオフ進出について強気な姿勢を見せた一方で、現実も理解しているリードHCは、次のように語った。

「外からはあまり前向きな言葉は聞こえてこない。だからこそ、自分たちが置かれている状況や目の前にあるチャンスをしっかり理解する必要がある。まだチャンスは残っている」


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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