NFLが脳しんとう症状を隠す恐れがあるとしてスメリングソルトの使用を禁止へ
2025年08月06日(水) 11:06
NFLが試合中の“スメリングソルト(気付け薬)”の使用を禁止すると発表。製品の安全性が証明されておらず、脳しんとうの兆候を隠してしまう可能性があるためだ。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロはリーグが現地5日(火)に各チームに送付した覚書を入手。そこでは、試合前の活動や試合中、ハーフタイムにサイドラインやロッカールームでスメリングソルトやその他のアンモニア吸入剤を使用することを禁止する決定について説明されている。
覚書には「2024年にFDA(アメリカ食品医薬品局)は市販のアンモニア吸入剤(AI)を製造する企業、およびAIを購入して使用している消費者に対し、精神的な覚醒の促進やエネルギー増強を目的とするAIの安全性や有効性を裏付ける証拠が不足しているとして警告を発した」と記されている。
「FDAはAI使用による潜在的な悪影響に言及。AIは脳しんとうの兆候を含む特定の神経学的な兆候や症状を隠してしまう可能性もある。結果として、NFLの頭部・頸部・脊椎委員会は、NFLの試合中にいかなる目的でもAIの使用を禁止することを勧告した」
サンフランシスコ・49ersのタイトエンド(TE)ジョージ・キトルはNFLネットワークのインタビューで、この禁止措置について初めて明らかにし、リーグが方針を軟化させて“妥協点を見出す”ことを願っていると語った。
覚書から判断すると、そのようなことが起こる可能性は低い。覚書には、すべてのクラブ関係者がアンモニアカプセル、吸入器、カップに入ったアンモニア、およびあらゆる形態の“スメリングソルト”を提供または供給することを明確に禁止すると記されている。
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