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ライオンズとの合同練習で「もどかしい」1日を過ごしたドルフィンズ

2025年08月14日(木) 11:42

マイアミ・ドルフィンズのトゥア・タゴヴァイロア【AP Photo/Ryan Sun】

今週、デトロイト・ライオンズとの合同練習に参加するためにデトロイトに到着したマイアミ・ドルフィンズには、懐疑的な目が向けられていた。

1回のセッションを終えた時点で、その疑念は正当だったことが明らかになっている。クオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロア率いるドルフィンズのオフェンスは、現地13日(水)に臨んだ最初の合同練習で苦戦を強いられた。そして、ライオンズのラインバッカー(LB)グラント・スタードが前日に予想していた通り、ドルフィンズはライオンズがフィールドで展開するプレーに対応する準備ができていなかったことを痛感させられている。

タゴヴァイロアは自身とチームメイトのパフォーマンスにフラストレーションを感じていたものの、1回の練習を終えた段階で過度な批判をすることを控えた。自分自身について評価を下すことも控えたタゴヴァイロアは、次のようにコメントしている。

「評価に関して言えば、自分には評価をつけない。自分自身に点数をつけるのはフェアじゃないと思う」

「評価については――やっぱり自分に点数はつけないつもりだ。それは皆さんが報道するときに判断することだと思う。今日は、自分たちがやりたかったことや、やりたいと言っていたことから判断すると、オフェンス面でもどかしい1日だったと思う。フィールドに出ても、なかなか勢いに乗れなかったから、とてももどかしい1日になった」

先週に行われたシカゴ・ベアーズとの合同練習では3回ものインターセプトを喫するという散々な内容となったが、タゴヴァイロアは今回の合同練習では同様の致命的なミスを犯さなかった。しかし、オフェンスを勢いづけることには失敗し、チーム全体のエネルギー不足を嘆いている。さらに心配なのは、ドルフィンズのヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエルが掲げている目標――顕著な進歩を遂げること――がまだ達成されていないことかもしれない。

マクダニエルHCは水曜日に「1回の合同練習と1試合を通じて成長を見たいと思っている。練習の中で自分たちのプレーをどう向上させたかという観点でね」と述べ、こう続けた。

「他チームと対戦することに意識を向けすぎたり、これまでの結果にこだわりすぎたりすることはある。私は、試合に備えた実践的な練習に焦点を当てたい。成功しようと失敗しようと、次のプレーでより良い結果を出すために、前のプレーをどう活用するかを考えることが重要だ」

「私は3つのフェーズすべてにおいて、練習中に成長するところを見たい。特にプレーに失敗した後にね」

タゴヴァイロアの評価から判断すると、ドルフィンズはプレーごとの課題を解決できていないようだ。さらに悪いことに、ドルフィンズはスタードの予想が正しかったことを証明することになるかもしれない。

スタードの発言は、タフさを誇り、強い闘志を持つライオンズから出たものとして、目新しいものではなかった。急速に復活を遂げ、プレーオフを勝ち進み、エリートチームの仲間入りを果たしたライオンズには、胸を張って堂々と振る舞うだけの十分な理由がある。

それこそが、マクダニエルHCがNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区王者との合同練習を組んだ主な理由だ。

マクダニエルHCは水曜日に「うちの組織をデトロイトに連れて行き、彼らが好むスタイルに基づいて練習するのは、非常に意図的なことだったと思う。彼らが練習を当たり前のものと捉えていないことは明らかだ。私は(ライオンズのヘッドコーチ)ダン・キャンベルとそのアプローチをとても気に入っている。それは本物のやり方だ」と説明している。

「もちろん、練習には熱意を持った選手たちが集まり、同じく熱意ある相手に挑戦することを期待している。今日はフットボールにしっかりと集中し、どう成長するか、合同練習でどう困難に対処するかを考えることができ、充実した1日だったと思う。楽しいことではあるが、重要なのはフットボールだけで、それ以外は関係ない」

「それ以外」にはスタードの発言も含まれており、それについて質問されたマクダニエルHCはすぐに“雑音の1つ”だと分類した。とはいえ、期待外れのパフォーマンスを経て、マクダニエルHC自身がチームのロッカールーム内で声を上げ、選手たちに火をつけることは理にかなっているかもしれない。チームにとって重要なシーズンに向けて準備を進めていることを踏まえるとなおさらだ。

ライオンズとの試合に向けて選手たちにどのような準備をさせてきたのかと質問されたマクダニエルHCは「チームに伝えたのは、別の相手と競う機会があるということだ」と答えている。

「重要なのはドルフィンズであって、他のことはあまり気にしていない。あっちの選手たちもヘッドコーチもフットボールが好きだってことは分かっているし、私はそういう相手と練習したいと思っている。だが、それ以上に、マイアミ・ドルフィンズ以外のことに過度に意識を向けるのは間違いだと思っている。つまり、私はドルフィンズに集中している」

こうした振り返りが、木曜日の練習でドルフィンズにより切迫感をもたらすきっかけになる可能性はある。そうなれば、タゴヴァイロア率いるオフェンスも、これまでの合同練習で欠けていたエネルギーを取り戻せるかもしれない。

【RA】