2026年IPPプログラムに日本の松澤寛政を含む世界10カ国13名のアスリートを選出
2025年12月15日(月) 16:30
NFLは現地12月15日(月)、世界10カ国から13名のアスリートを選出した2026年インターナショナル・プレーヤー・パスウェイ(IPP)プログラムのメンバーを発表した。
2017年に設立されたIPPプログラムは、世界中から優秀なアスリートを発掘し、スキルを磨く機会を提供するとともに、最終的にNFLのロースター入りを目指すチャンスを与える取り組み。これまで、ラグビー、バスケットボール、ゲーリックフットボール、陸上競技など、さまざまな競技経験を持つアスリートを受け入れてきた。
2026年のインターナショナル・プレイヤー・プログラムに選ばれたアスリートは下記の通り。
| 選手 | 国 |
| イア・クラーキン | オーストラリア、ニュージーランド |
| ケイラン・ファウムイ | オーストラリア、サモア |
| ジャロッド・グレイ | オーストラリア、ニュージーランド |
| フェリックス・レパー | ドイツ |
| 松澤寛政 | 日本 |
| ジョシュア・ウェルー | ケニア |
| ラエキン・ヴァカラヒ | オーストラリア、ニュージーランド |
| コリンズ・アログンジョ | ナイジェリア |
| ユアー・ベルナール | ナイジェリア |
| マイケル・ダラモラ | ナイジェリア |
| チブイケ・マドゥ | ナイジェリア |
| アンジョラ・オケトラ | ナイジェリア |
| セイドゥ・トラオーレ | アルジェリア、コートジボワール、イギリス |
NFL国際フットボール開発責任者であるパトリック・ロングは「今回、新たな才能ある国際的なアスリートたちを2026年のIPPプログラムに迎えることに胸を躍らせております。IPPプログラムはわれわれの競技が世界的に成長していく上で重要な取り組みであるとともに、優れたアスリートたちに道を提供するものであり、彼らの中にはNFLやその先で大きな成功を収めた選手も多くいます。来月から始動する2026年のメンバーの幸運を祈ると共に、新しい年における彼らの成長を楽しみにしています」と述べている。
2026年のIPPプログラム参加者は2026年1月から10週間にわたり、フロリダ州フォートマイヤーズのX3パフォーマンス・アンド・フィジカルセラピー(X3 Performance and Physical Therapy)にて、フィールドおよび教室でアメリカンフットボールを学ぶ予定。その後、各NFLチームのスカウト陣に向けて自身のスキルを披露する機会が与えられる。
IPPプログラムは世界的なフットボールの成長を促進するために、NFLと32チームが長期的に取り組んでいるもののひとつであり、国際的な才能ある選手たちに最高レベルのゲームでプレーするための道をつなぐ取り組みだ。
選手はフリーエージェント(FA)として契約するか、条件を満たせば2026年NFLドラフトで指名される可能性がある。また、各NFLチームはオフシーズンプログラムの開始からロースターを53人に減らすまでの間、条件を満たす外国人選手に対してロースター枠を1つ付与される。この時点で、資格を満たす外国人選手は32チームのいずれかで、外国人選手専用の17番目のプラクティススクワッド(練習生)枠に登録される資格を得る。
プログラムの開始以来、70名の国際的な選手たちがNFLチームと契約(配属、ドラフト、もしくはフリーエージェントとしての契約)し、現在は22名のIPPアスリートがNFLのロースターに名を連ねている。2017年以降でアクティブロースターに昇格したのは11名、ジョーダン・メイラタ(オーストラリア)、ヤコブ・ジョンソン(ドイツ)、エフェ・オバダ(イギリス)、サミス・レイエス(チリ)、トーマス・オデュコヤ(オランダ)、デイビッド・バダ(ドイツ)、チャーリー・スミス(アイルランド)、T.J.マグラニャンガ(ジンバブエ)、マパロ・”マズ”・ムワンサ(イギリス/ザンビア)、C.J.オコイェ(ナイジェリア)、ハガイ・ンドゥビシ(ナイジェリア)だ。
IPPプログラムに関する詳細は www.nfl.com/international/player-pathway (リンク先は英語)で確認できる。
松澤寛政(まつざわ・かんせい)|Kansei Matsuzawa|ハワイ大学
20歳の時、アメリカでNFLの試合を観戦したことをきっかけにキッカーとしてのキャリアをスタート。YouTubeで独学し、ホッキング大学でプレーした後、ハワイ大学へ転籍。2025年11月時点で、カレッジフットボール界を代表するキッカーの1人として、23回のフィールドゴール全てを成功させている。
主な経歴:
・日本・千葉県市川市生まれ
・幕張総合高等学校卒業
・2025年にスタンフォード大学との試合で決勝フィールドゴールを成功
・成功率100%:フィールドゴール23本(最長52ヤード)成功、エクストラポイント33本成功
【インターナショナル・プレーヤー・パスウェイ(IPP)プログラムについて】
インターナショナル・プレーヤーの定義:インターナショナル・プレーヤー(IP)の資格を満たす選手は、アメリカ、およびカナダ以外に市民権と主たる居住地があり、アメリカの高校での経験が2年を超えない者。さらに、IPは(i)NFLの選手資格規則をすべて満たすこと、(ii)過去のNFLドラフトで資格を満たしていたこと、この2項目を満たす必要がある。IPはキッカーやパンターを含む、すべてのポジションをプレーできる。
IPPプログラムルール:NFLの全32チームは練習生の17番目のロースタースポットを有資格のインターナショナル・プレーヤーに充てることができる。1人の選手がインターナショナル・プラクティス・プレーヤーとなれるのは最大3シーズンであり、シーズンは練習生、もしくはアクティブ/インアクティブリストに少なくとも6ゲーム(バイウイークはゲームとしてカウントされる)置かれることで1シーズンと定義される。インターナショナル・プラクティス・プレーヤーとして3年目を過ごした後、IPはいずれかのチームのアクティブ/インアクティブリスト、もしくは通常のロースター規定(標準、例外、ベテラン)に従って練習生として契約する資格を引き続き有する。



































