元スティーラーズQBのウィルソンとフィールズがジャイアンツとジェッツの先発として再会
2025年08月14日(木) 14:39
1年前、ラッセル・ウィルソンとジャスティン・フィールズはピッツバーグ・スティーラーズのトレーニングキャンプで先発の座をかけて争うトップ2のクオーターバック(QB)だった。
2人は今週、再び同じフィールドに立ったが、所属チームは異なっており、ウィルソンはニューヨーク・ジャイアンツの先発、フィールズはニューヨーク・ジェッツの先発としてその場にいた。
「こんなことになるなんて、不思議な感じだ」とフィールズは話している。
現地16日(土)夜に行われるプレシーズンゲームを前に、それぞれの練習施設で行われた2回の合同練習により、ウィルソンとフィールズは再び別々の道を進む前に、短いながらも近況を報告し合う機会を得た。
もはやライバルではなくなった2人は、心を通わせ、互いに健闘を祈り合った。彼らは今後、共に過ごした時間を思い出として胸に刻み、それぞれ別のカンファレンスでプレーする。
ウィルソンは「彼は素晴らしい友達であり、素晴らしいチームメイトだ。彼とプレーすることが大好きだったし、彼が素晴らしいシーズンを送ると確信している」と語った。
2人が共に過ごした時間には浮き沈みがあった。ウィルソンはキャンプで先発の座をつかんだが、ふくらはぎのケガでシーズン最初の6週間を欠場。その間に出場機会を得たフィールズは、先発した6試合のうち4試合で勝利を収めた。
ウィルソンは回復後、先発の座を取り戻し、すべての試合に先発した。一方のフィールズはハムストリングを痛め、チームがワイルドカードラウンドで敗退するまでバックアップの役割に甘んじることになった。そうした状況を受け入れていく中で、フィールズは年上の先輩から多くのことを学んでいる。
火曜日、フィールズはニュージャージー州フローラムパークにあるジェッツの施設で行われた練習を終えた後、「彼が日々どうやって物事に取り組んでいるかを見ると、彼のやり方やその様子がよく分かる。とにかく、彼のやり方を少しずつ取り入れて、自分のプレーやルーティンに取り入れようとしている」とコメントした。
フィールズはジェッツがアーロン・ロジャースの放出を発表した後、3月10日にチームへの加入に合意した(ロジャースはその後、スティーラーズと契約している)。ウィルソンはその約2週間後にジャイアンツへの加入を決めた。2人の契約時期が重なったことは当初話題になったが、2人はそれ以降、それについてあまり話していなかったようだ。
とはいえ、ウィルソンとフィールズが会話をしないわけではない。彼らの関係はフィールズが大学に在籍していた2018年から2020年にさかのぼる。その時点でウィルソンはすでにNFLで活躍し、シアトル・シーホークスでスーパーボウル制覇も経験していた。
「彼は素晴らしい。素晴らしいメンターであり、素晴らしい人だ」とフィールズは話している。
「去年、彼から学べたのは素晴らしい経験だったし、同じ空間で過ごせたのも最高だった」
2人の関係は年を重ねるごとに変化し、ピッツバーグでは同じロッカールームを共有した。その機会は“クオーターバック仲間として大変光栄なこと”だったと語ったウィルソンは、次のようにコメントしている。
「彼の仕事への姿勢、友情、そしてチームメイトとしての彼を本当に尊敬している。俺たちはこれからもずっとつながっているだろう。彼はものすごく才能に恵まれた選手だ。俺はいつまでも彼の味方だし、彼もまた俺の味方でいてくれるだろう」
フィールズも同じ気持ちを抱いており、たとえ同じチームに所属していなくても、ウィルソンに助言を求め、それをためらうことなく受け取れると信じている。
2人はニュージャージー州北部を本拠地とするチームと契約したため、今も同じ地域にいる。それでも、2人は長い時間を共に過ごしたり、昔話をしながら食事をしたりする機会を設けることがまだできていない。
シーズン開幕が迫りつつある中、その機会は今すぐには訪れないだろう。しかし、2人はそれぞれ自分に合ったチームを見つけられたことを喜んでいる。
「俺たちはお互いのことを思って喜んでいた。どちらも新天地を見つけられて幸せだ」とフィールズは語った。
記事提供:『The Associated Press(AP通信)』
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