ライオンズ戦でのファンブルに「言葉も出ない」とレイブンズRBヘンリー
2025年09月24日(水) 11:36
キング・ヘンリーにはファンブル癖がある。
ランニングバック(RB)デリック・ヘンリーが直近3試合で3度目のファンブルを喫した。現地22日(月)夜の試合でもボールを失い、ボルティモア・レイブンズはデトロイト・ライオンズに30対38で敗れて1勝2敗となった。
「言葉も出ない。レイブンズのファンに謝りたい。いい気分じゃないし、必ず修正できるよう取り組み続ける」とヘンリーは語った。
第4クオーター残り9分を切った時点、4点差の場面でレイブンズはライオンズをスリーアンドアウトに追い込み、逆転のチャンスを手にした。最初のスナップでヘンリーがボールを受けて左へ走ったが、プレーの立ち上がりでクオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンを追っていたライオンズのディフェンシブエンド(DE)エイダン・ハッチンソンが背後から迫り、ヘンリーの手から見事にボールを叩き出した。コーナーバック(CB)D.J.リードがこぼれ球に飛びつき、ライオンズがリードを広げるきっかけとなった。
ヘンリーのミスは、シーズン第1週に起きたものと驚くほど似ていた。あの時も第4クオーターで大差をつけていたにもかかわらず、バッファロー・ビルズに反撃を許す要因となった。第2週にもファンブルはあったが、その時はレイブンズが回収して難を逃れている。
「信じられない。3試合連続でファンブルなんて」とヘンリーは述べている。
「何度も起きている同じ問題を毎日何とかしようとしている。自分に一番厳しいのは俺自身だから、自分を責めすぎないようにしようと思ってはいるけど、同じミスを何度も繰り返していると、そうせずにはいられない」
サイドラインに戻ったヘンリーは怒りをあらわにし、ヘルメットを叩きつけ、またしてものファンブルに苛立ちを隠せない様子だった。
3試合連続でのファンブルは、キャリア最長タイ(2022年の第14週から第16週)となった。昨シーズン、ヘンリーは325回のキャリーでファンブルはわずか3回だったが、今季は41回のキャリーで早くも同じ数字に到達。キャリア10年の中で、シーズンを通してファンブルが3回を超えたのは2度しかなく、そのうち5シーズンでは1回以下にとどまっている。
レイブンズのヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボーはヘンリーのファンブル問題について問われ、次のように答えた。
「これまで問題だったわけではないし、今後もそうはならないと思っている。ただ、修正しなければならないのは確かだ」
「あれは死角からの一撃のような形だった。ボールはいい位置に収めていたと思ったけど、ディフェンダーがうまく狙ってきた。プレー自体はカットバック気味の展開で、いくつかの要素が重なった不運な場面だった。ただ、それでもボールを守らなければならない。全員がそうだし、必ず徹底しないといけない。しっかり守らないとダメだ」
マンデーナイトの試合で問題となったのはファンブルだけではなかった。レイブンズのオフェンスはランゲームで85ヤードに抑え込まれている。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、レイブンズが連続して1試合100ヤード未満に終わったのは、ジャクソンが2018年シーズン第11週から先発に就いて以来初めてのことだという。
ヘンリーはキャリー12回で50ヤードに抑えられ、第1クオーターにランニングタッチダウンを決めたものの、ファンブルも記録した。突進力を誇るこのランニングバックが連続して50ヤード以下に終わったのは、2023年の第14週から第15週以来となる。
ヘンリーとレイブンズはラン攻撃の問題を早急に立て直さなければならない。第4週には短い準備期間を経て、1勝2敗のカンザスシティ・チーフスとの対戦が控えている。
【R】