強力なブラウンズ守備陣との一戦を前にラン攻撃の強さを誇示するライオンズOCモートン
2025年09月26日(金) 14:49
敵地で臨んだボルティモア・レイブンズ戦で224ランヤードを記録して見事な勝利を勝ち取ったデトロイト・ライオンズは、シーズン第4週に向けて勢いに乗っている。
リーグトップの守備力を持つクリーブランド・ブラウンズでさえ、現地28日(日)にライオンズの勢いを止めることはできないだろう。ライオンズの攻撃コーディネーター(OC)ジョン・モートンはブラウンズが誇るトップクラスのディフェンスに敬意を示しつつも、ブラウンズはまだライオンズほど強力な相手と対戦していないと自信を持って言い放っている。
モートンOCは木曜日にライオンズのオフェンシブラインについて「そうだな、私はこう思っている。この数週間を振り返ると、今のうちのフロントは相手を押し込んでいる」と述べ、こう続けた。
「彼らはまだ私たちのようなランゲームを見たことがないと思う。うちは忍耐強く、それをやり続けている。それこそが最大の強みだと思う。これまでやってきたことを続けていこう」
「こちらがうまくやれるようにそうしなければならない。第3ダウン、特に第3ダウン残り2ヤードから6ヤードの状況では、うまく対応できる状態を保つ必要がある。そのエリアにいなければならない。第1ダウンと第2ダウンが肝心だ」
ライオンズはレイブンズ戦で自分たちのスタイルをしっかりと示した。21回中15回の第2ダウンでランプレーを選択し、そのうち10回は第1ダウン獲得のために5ヤード以上進む必要がある状況だった。ライオンズはパスを選択すべき局面でも決して後退せず、まとまったゲインや圧倒的なラン攻撃という形で成果をあげ、オフェンスを活性化させるとともに、レイブンズのスタークオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンをフィールドから遠ざけることに成功した。
モートンOCが自信を持っている理由は簡単に理解できる。しかし、モートンOCが強い自信を抱いているオフェンシブラインと同じくらい強力なディフェンシブフロントをブラウンズは擁している。ブラウンズはシーズン第3週のグリーンベイ・パッカーズ戦でQBジョーダン・ラブを苦しめて5回のサックを決め、13対10と番狂わせの勝利を収めた。
ブラウンズの守備コーディネーター(DC)ジム・シュワルツがモートンOCの強気な発言に応じることは期待できない。
シュワルツDCは木曜日に「本当に試合に影響するのか? もしかしたら皆さんや外部の人が言いたいことを言うのには役立つのかもしれないが、試合に出るのは私じゃない。私はただ良い作戦を練り、選手たちを適切なポジションにつけようとしているだけで、試合については彼らに任せる」と語った。
「私が考えたり、関わったりすることは、自分の仕事を妨げるだけだと思う。放っておくよ。試合の行方を決めるのはフィールドの選手たちだ」
ブラウンズのディフェンスには重要なプレーを決められる選手がそろっている。その筆頭はやはりディフェンシブエンド(DE)マイルズ・ギャレットだ。2023年ディフェンス部門年間最優秀選手賞を獲得したギャレットは、今季の3試合ですでに4回のサックを記録し、引き続きトップクラスの活躍を続けている。
ライオンズのモートンOCは「うちの選手たちは準備ができている。どんなことにも対応できる」とコメント。
「相手が誰だろうと関係ない。最も重要なのは、技術面や細かい部分など、やるべきことをしっかりやることだ。それができれば先週のようにかなり良いプレーができるはず。やるべきことやれば、95番(ギャレット)を止めるか、少なくとも抑えることができるだろう。彼にかき乱されるわけにはいかない。絶対に」
ギャレットはこれまでの3試合で相手オフェンスをかき乱してきた。サック数(4回)でNFL内2位タイに位置するギャレットは、パスラッシュ関連の主要な指標のほとんどでトップ8につけている。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、ギャレットは3週間で少なくとも60回のパスラッシュスナップに参加したエッジラッシャーの中で8番目に高いダブルチーム率に直面しながらそうした成績を収めてきたという。
ブラウンズのディフェンシブラインで大きな影響を持つ選手はギャレットだけではない。先週はブラウンズの6人のディフェンダーがそれぞれ少なくとも2回のクオーターバック(QB)プレッシャーと1回以上のクイックプレッシャーを記録。ドラフト1巡目指名を受けた新人ディフェンシブタックル(DT)メイソン・グラハムは、3回のプレッシャーを記録し、チームメイトとサックを分け合ったが、それをパスラッシュスナップの41.7%でダブルチームを受けながら成し遂げた。
ディフェンシブラインの総合力、新人ラインバッカー(LB)カーソン・シュヴェジンガーの着実な成長、粘り強いカバーを続けるセカンダリー陣が相まって、ブラウンズでは再び非常に強力なディフェンスが生まれている。シュワルツDCは2023年にもブラウンズ守備陣をNFLトップに導いた。
「今週の相手は手強い。シュワルツは素晴らしい仕事をしている」と語ったモートンOCはこう続けている。
「長年にわたって彼を尊敬してきた。私たちには厳しい戦いが待ち受けている」
「あのようなフロントを擁していたら、ほぼ何でもやりたい放題だ。相手はそこを狙ってくるから、今回のゲームプランはプロテクションがポイントになる」
ブラウンズは過去にも同じような状況を経験しており、前回のプライムタイムゲームで印象的なパフォーマンスを見せた相手だからといって怯むことはない。一方、ようやく調子を取り戻しつつあるライオンズは、強力な守備陣を相手にさらに実力を示すことを目指している。
要するに、元攻撃コーディネーターのベン・ジョンソンだけがライオンズ攻撃陣を動かしていたわけではないのだ。そして、ライオンズはしばらくの間、その勢いを落とすつもりはない。
シュワルツDCは「彼らの得意なプレーを封じなければならず、どのプレーも激戦になるだろう」と述べ、「彼らはさまざまなポジションにたくさんのプレーメーカーを擁している。優秀なクオーターバックも優秀なオフェンシブラインもそろっている。大変な仕事になりそうだ」とつけ加えた。
【RA】