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ベンチ降格のジャイアンツQBウィルソンがトレード候補に浮上とのうわさ

2025年09月28日(日) 16:26

ニューヨーク・ジャイアンツのラッセル・ウィルソン 【AP Photo/Stephanie Scarbrough】

ニューヨーク・ジャイアンツが自分たちのフランチャイズクオーターバック(QB)だと信じる新人QBジャクソン・ダートを出すためにベンチに下げられた翌日、ラッセル・ウィルソンはメディアにそつのない受け答えを見せていた。

ウィルソンはリリースを要求することを否定。現地24日(水)には、ダートのメンター役を務めると記者団に話し、「俺は毎日、正しい形で応えていく」と言っていた。

さらに、「俺はまだ終わっていない」とも付け加えている。

他のチームがそれを確かめたいと思っても、驚きではないだろう。

リーグ情報筋によると、ウィルソンは11月4日(火)のトレード期限を前に、ベテランQBを必要とするチームのターゲットとして、トレード候補に浮上すると考えられているようだ。

クオーターバックの負傷というのはままあることであり、ウィルソンはアトランタ・ファルコンズのバックアップQBカーク・カズンズと並んで、チームが長期的な先発を必要とした際に獲得可能なトップオプションとなる。

ウィルソンは今年、ジャイアンツから1,050万ドル(約15億6,981万円)の報酬を得ることになっているが、そのうち800万ドル(約11億9,605万円)は契約ボーナスとして支払われている。つまり、ウィルソンをトレードで獲得した場合、チームが負担するのは200万ドル(約2億9,901万円)のベースサラリーのごく一部となる。これならば、サラリーキャップのために財布のひもが固くなるシーズン半ばでも実現可能な金額だ。

適正な価格であれば、ジャイアンツがこの動きを検討する可能性は高い。彼らには87試合に先発しているベテランQBジェイミス・ウィンストンがおり、彼をダートのバックアップに据えるだけでいいからだ。ウィンストンは現在、ジャイアンツのデプスチャートでQB3に入っている。

現在のところ、先発QBを一定期間使えなくなっている唯一のチームはベンガルズだ。ジョー・バロウがつま先の手術を受け、少なくとも3カ月の離脱が見込まれている。しかし、2024年シーズンには合わせて59人のクオーターバックが試合に先発出場した。

今後もQBがケガをする可能性は高く、その時にウィルソンが獲得可能な状況となる。

ウィルソンは今オフシーズンにジャイアンツと契約して以来、堅実なリーダーとしてチームを引っ張り、すぐにQB1の座を確立して、春と夏には印象的な活躍を見せていた。

しかし、レギュラーシーズンが開幕すると、3週間でインターセプト3回を喫してパサーレーティングは78.5と最もパフォーマンスの低い先発の1人となってしまい、ジャイアンツは0勝3敗でシーズンをスタート。カンザスシティ・チーフスに22対9で敗れたシーズン第3週の試合で、第4クオーターの最後から2番目のドライブにおけるフォース・アンド・ゴールでのパス失敗が、ウィルソンの苦戦を象徴する結果となった。

3勝0敗のロサンゼルス・チャージャーズと対戦するシーズン第4週からは、ダートがオフェンスを率いることになる。ヘッドコーチ(HC)ブライアン・ダボールが述べたように、この交代は「われわれのフットボールチームにとって正しい判断」だったのだろう。

間もなく、ジャイアンツはウィルソンに関しても、もう1つ別の決断を下すことになるかもしれない。

【M】