苦戦するQBブラウニングにも“揺るぎない”信頼を寄せるベンガルズHCテイラー
2025年10月03日(金) 11:33
シンシナティ・ベンガルズのクオーターバック(QB)ジェイク・ブラウニング率いるオフェンスはこの2週間、厳しい状況に陥っていたが、ヘッドコーチ(HC)ザック・テイラーのブラウニングに対する信頼は揺らいでいない。
『Cincinnati Enquirer(シンシナティ・エンクワイヤラー)』によると、テイラーHCは「ジェイクには大きな信頼を置いている」と語り、こう続けたという。
「その思いは揺るぎない。ジェイクの最高のパフォーマンスを見てきた。彼が勝利をもたらせるようにみんなでうまくサポートできると確信している。だから、ジェイク・ブラウニングには非常に大きな信頼を寄せている」
ブラウニングはシーズン第2週に31対27で勝利したジャクソンビル・ジャガーズ戦の第2クオーターでQBジョー・バロウに代わって出場。その試合では3回のインターセプトを喫した一方で2回のタッチダウンを決めて241パスヤードを獲得した。いくつかミスやターンオーバーがあってもしっかり前進する――ブラウニングがフルタイムの先発を任された後、オフェンスはまさにそのような内容になることが期待されていた。
期待とはうらはらに、ベンガルズのオフェンスはこの2週間で低迷している。
ベンガルズはブラウニングが先発した2試合で合計76対13と大きく点差をつけられた。それぞれの試合で140ヤード、125ヤードを記録したブラウニングは、タッチダウン1回に対してインターセプト2回を喫し、パス成功率は63.5%、パサーレーティングは66.6にとどまっている。2025年シーズンにおいて、このパサーレーティングを下回っているのは、最近ベンチに下げられたクリーブランド・ブラウンズのベテランQBジョー・フラッコ(60.3)とテネシー・タイタンズの新人QBキャム・ウォード(63.9)だけだ。
テイラーHCは「それはジェイク・ブラウニングの評価ではなく、オフェンス全体の評価だ」とコメント。
「得点を挙げる最良の状況を整えるために、全員が自分の役割を果たさなければならない。私の役目は、ジェイクに必要なものをすべて与え、ラインマンにも必要なものをすべて提供することだ。本当に、ヘッドコーチとして最も重要なのは、1人の選手の問題にしないことだ。責任は私にある。つまり、私がチームの態勢を整え、攻撃できるようにしなければならない」
パスプロテクションはバロウの出場時と同様に穴だらけで、ランゲームもシーズン開幕から4試合を終えた今もまだうまく機能していない。
2試合の内容が精細を欠いていたことは、どちらも強力な守備陣を相手にアウェーで戦ったせいだと考えることもできる。ミネソタ・バイキングスの守備コーディネーター(DC)ブライアン・フローレスはこれまでのキャリアで優秀なQBたちを苦しめてきた。デンバー・ブロンコスはリーグ屈指の守備力を誇り、間違いなくトップ5に入るチームだ。
ブラウニングは日曜日に、負傷者が相次ぎ、水曜日には先発コーナーバック(CB)D.J.リードを故障者リザーブ(IR)に登録したデトロイト・ライオンズの守備陣を相手に、実力を証明する機会を得る。
攻撃コーディネーター(OC)ダン・ピッチャーは「誰も十分にプレーできていないし、誰も十分に指導できていない」と述べ、こう続けた。
「つまらない答えに聞こえるかもしれないが、それが事実だ。ジェイクをサポートするためにチーム全体でできることをすべてやらなければならないし、ジェイク自身もベストを出す必要がある。私たちはジェイクがベストな状態のときに何ができるかを見てきたし、彼をその状態に持っていかなければならない」
ベンガルズはまだブラウニングの起用を諦めるつもりはない。しかし、大差での敗北が続けば、テイラーHCは選手からの信頼を失わないためにも、やむを得ず決断を迫られる可能性がある。
とはいえ、現時点で確実な選択肢は他にない。現在はブレット・リピンがバックアップを務め、ショーン・クリフォードとマイク・ホワイトが練習生として所属している状況だ。カーク・カズンズやラッセル・ウィルソンといったベテランバックアップQBがトレード候補として検討される可能性はある。しかし、今後の試合で低迷したとしても、ベンガルズのフロントオフィスが確実に状況を立て直せる保証のない年長のつなぎ役のためにドラフト資本を投じるかどうかには疑問が残る。
【RA】