クリーブランド・ブラウンズの新人クオーターバック（QB）ディロン・ゲイブリエルは何事も冷静に受け止めており、NFLで初めて先発を務める試合に両親が駆けつけられないことも気にしていない様子だ。

ゲイブリエルの両親は故郷のハワイにおり、試合はロンドンで行われる。

現地3日（金）、「つまり、面白い話なんだけど――父にパスポートを取らせないといけないんだ」とゲイブリエルは語った。

ゲイブリエルが日曜日に実施されるミネソタ・バイキングス戦でQBジョー・フラッコの代わりに先発を務めることが決まったのは今週半ばのことだった。ヘッドコーチ（HC）ケビン・ステファンスキーは24歳のゲイブリエルが低迷しているオフェンスに活力をもたらすことを期待している。

トッテナム・ホットスパー・スタジアムでのキックオフ時間は、ハワイでの3時30分にあたる。

「フロリダにいたときはハワイと6時間の時差があったから慣れてはいる。家族への連絡は少し変わるけどね」とゲイブリエルはコメント。チームが滞在しているロンドン北部のホテルで国内外の報道陣に向かって話すゲイブリエルの右太ももからは、ハワイの市外局番“808”のタトゥーがのぞいていた。

NFL初先発で海外遠征といえば難しそうに聞こえるが、ゲイブリエルはハワイから各地への長距離フライトを思い出し、“落ち着きはある”と語った。

身長約180cmのゲイブリエルは、ジェイミス・ウィンストン、ドリアン・トンプソン-ロビンソン、ベイリー・ザップ、フラッコに続き、ブラウンズが昨季から数えて10試合で起用した5人目の先発クオーターバックとなる。今季のブラウンズは試合平均得点（14点）でワースト2位に沈んでいる状況だ。

ゲイブリエルは白い靴下にサンダルを履いた状態で「準備をしておけば、試合当日に自信を持てる。1週間の流れをマスターするための期間がこれまでに4週間もあった」と話している。

カレッジ時代にUCF（セントラルフロリダ大学）、オクラホマ大学、オレゴン大学の3校でプレーしたゲイブリエルは、オレゴン大学をビッグテン制覇に導き、ハイズマントロフィーのファイナリストにも選出された。

ステファンスキーHCは「ディロンは独特で、とても大人びている。カレッジ時代の経験もまた他に類を見ないものだった。今の状況でも、その経験に頼ることができるだろう」と述べている。

また、ステファンスキーHCは日曜日の試合でバックアップを務めるのはフラッコだと改めて表明。NFLドラフトで5巡目まで順位を落とした注目度の高い新人QBシェドゥーア・サンダースは、その後ろに位置づけられている。

ゲイブリエルはシーズン第2週に行われたボルティモア・レイブンズ戦と前回のデトロイト・ライオンズ戦に出場し、パス4回中3回を成功させて19ヤード、タッチダウン1回を記録している。

記事提供：『The Associated Press（AP通信）』

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