レイダースがコルツ戦に同行しなかったベテランLBプラットを放出
2025年10月07日(火) 10:54
ラスベガス・レイダースは4連敗を喫し、シーズン初戦白星の余韻はすっかり消え去っている。
それと同時に、ベテランの守備選手もチームを去ることになった。レイダースは現地6日(月)にラインバッカー(LB)ジャメイン・プラットを放出し、ヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルはその理由を簡潔に説明している。
キャロルHCは「そろそろ別の方向に進むときだと思っただけだ」と報道陣に語った。
プラットは6月にフリーエージェント(FA)としてレイダースに加入。シンシナティ・ベンガルズから放出されてからわずか1日後にプラットと契約したことは、レイダースが出場経験が豊富な選手の獲得に胸を躍らせていたことを示していた。しかし、4カ月が経過した今、当時の熱意はすっかり冷めてしまったようだ。
プラットは2025年シーズン最初の4試合すべてに出場し、タックル25回(うちフォーロス1回)、パスディフェンス2回を記録。『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』の評価は56.7と振るわず、ラインバッカー132人中88位にとどまった。健康状態に問題がないにもかかわらず、インディアナポリス・コルツ戦に向けてチームと共に移動しなかったことから、放出の兆しは先週の時点で明らかになっていた。
『Las Vegas Review Journal(ラスベガス・レビュー・ジャーナル)』によると、プラット不在の理由を単なる方針の問題だと説明したキャロルHCは、日曜日のコルツ戦で大敗した後に“他の選手を起用することにしただけだ”と報道陣に語ったという。
プラットの放出は、キャロルHC率いるレイダースの現状に疑問を投げかけている。キャロルHCはロッカールームに前向きな雰囲気を作り、どのような困難が待ち受けていようと楽観的な空気を醸成することで知られる指導者だ。しかし、キャロルHCの指導の下、レイダースは活気にあふれ希望に満ちたチームに変わるどころか、4連敗(うち3試合は2ケタ差での敗北)を喫している。チームの現在の雰囲気は非常に悪い。それは、ジョン・グルーデン、ジョシュ・マクダニエルズ、アントニオ・ピアースを指導者に据えて苦難の時代を過ごした後に現在の状況に至ったレイダースにとって、特に重く受け止めるべきことだ。
シーズン第4週に臨んだシカゴ・ベアーズ戦――レイダースが優勢だったにもかかわらず、クオーターバック(QB)ケイレブ・ウィリアムズに決勝タッチダウンを許して25対24で敗れた――が決定打となり、キャロルHCはプラットを放出することで選手たちに警告を送ったのかもしれない。また、プラット自身がやる気を失い、チームで起用される見込みもなくなったことで、“引き算による足し算”をするとの判断が下された可能性もある。
理由はどうであれ、レイダースが今まさに苦境にあることは明らかだ。QBジーノ・スミスの獲得やキャロルHCの就任による期待感はすっかり消え失せ、チームを低迷から救う助けにはならないだろう。
プラットの放出も現状を変えるには不十分だ。しかし、キャロルHCは今回の措置で“現状は容認できない”というメッセージを送っている。
【RA】