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不調のイーグルスRBバークリーを抑え込むことを狙うジャイアンツ

2025年10月09日(木) 14:52

フィラデルフィア・イーグルスのセイクワン・バークリー【AP Photo/Chris Szagola】

フィラデルフィア・イーグルスのランニングバック(RB)セイクワン・バークリーは2025年シーズンにまだ爆発的なパフォーマンスを見せていない。ニューヨーク・ジャイアンツは自分たちがその最初の犠牲者になりたくないと考えている。

ジャイアンツのチーム公式記録によると、ディフェンシブタックル(DT)デクスター・ローレンスは現地7日(火)、シーズン第6週にホームで臨むイーグルス戦を前に「彼を勢いづかせるようなチームにはなりたくないものだ。だから、木曜日には規律を守って勝ちにいかないと」と話したという。

バークリーは今季の5試合で267ヤード、タッチダウン3回を記録。しかし、いずれの週も90ランヤードを上回ることができず、スクリメージヤードも100ヤード未満となっている。

2024年シーズンに2,005ランヤードを稼いだバークリーだが、今季はまだ本領を発揮しておらず、これまでに記録した最長ランヤードは17ヤードにとどまっている。昨シーズンは20ヤード以上のランを17回、40ヤード以上のランを7回記録していた。

現時点で疑問となっているのは、昨季に345回ものキャリーを重ねた疲労がバークリーに影響しているのか――2,000ランヤード超えを達成した選手には歴史的によく見られる現象――それとも、新攻撃コーディネーター(OC)ケビン・パトゥーロ体制下での起用方法に問題があるのかという点だ。実際には両方が影響していると考えられる。

バークリーはシーズン第6週にキャリー6回で30ヤードを記録した。このキャリー数は、ジャイアンツ所属時にケガからの復帰戦で6回のキャリーにとどまった2021年シーズン第11週以来の少なさだった。

イーグルスが今季初黒星を喫し、バークリーの起用法を巡って騒動が起きている中、ジャイアンツはイーグルスが木曜夜にランゲームの立て直しを図ると見込んでいる。

セーフティ(S)タイラー・ヌビンは『The New York Post(ニューヨーク・ポスト)』に「誰もがそうなると予想していると思う。最高の選手を起用せず、望む結果が得られないんだったら、変化が起こるのは当然だ。もちろん、それには備えている」と語った。

バークリーは3試合連続で50ランヤード未満にとどまっている。なお、2024年シーズンはそのような試合が1試合しかなかった。ジャイアンツで脆弱なオフェンシブラインの後ろで走っていたときでさえ、4試合連続で50ヤード未満となったことはない。

ジャイアンツのラインバッカー(LB)ボビー・オケレーケは、バークリーの苦戦は相手チームがランの阻止に全力を注いでいる結果だと見ている。今週のプライムタイムでの試合でバークリーが積極的に起用されるとも予想しているオケレーケは、次のようにコメントしている。

「みんな、相手がランプレーを仕掛けてくると考えていると思う。セイクワンは影響力が大きい選手で、フィールドに立つたびにその場で最高の選手になる可能性を秘めている」

バークリーは昨季に1度、元所属先であるジャイアンツと対戦しており、シーズン第18週の出場は見送った。昨シーズン第7週の試合ではキャリー17回で176ヤード、タッチダウン1回を記録し、ジャイアンツを打ちのめしている。

『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、バークリーが木曜夜に99ランヤード以上を記録すれば、1950年以降、元所属チームを相手にしたキャリア最初の2試合で過去最多のランヤードを記録する選手になるという。今のところその記録でトップに立っているのは、テネシー・タイタンズおよびデンバー・ブロンコス在籍時にバッファロー・ビルズを相手に275ヤードを記録したトラビス・ヘンリーだ。

ジャイアンツは2025年に試合平均被ランヤード(140.0ヤード)で26位、キャリー平均ヤード(5.3ヤード)で29位に沈み、10ヤード以上のランをリーグで3番目に多い22回許している。

【RA】