フィールズかテイラーか、ベンガルズ戦での先発QBを決めかねているジェッツHCグレン
2025年10月21日(火) 12:12
ジャスティン・フィールズかタイロッド・テイラーか。今季未勝利のニューヨーク・ジェッツのヘッドコーチ(HC)アーロン・グレンは次のシンシナティ・ベンガルズ戦でどちらを先発クオーターバック(QB)に起用するかを今もなお検討している。
これは簡単に決められることではない。圧倒的に魅力的な選択肢があるわけでもないからだ。
フィールズは日曜日に13対6で敗れたカロライナ・パンサーズ戦の後半開始時にベンチに下げられ、代わりにテイラーが起用された。その翌日、グレンHCは「それは引き続き検討していきたいことだ」と述べている。
パンサーズ戦の前半2クオーターで、フィールズはパス12回中6回成功、46ヤードを記録し、3回のサックを喫した。その前のロンドンでのデンバー・ブロンコス戦では、パス17回中9回成功、45ヤードにとどまり、9回のサックを浴びて13対11で敗れている。
フィールズを擁護し、フィールズに不安を感じさせたくないと語った1週間後、グレンHCは変化のきっかけを見出そうとして交代に踏み切った。代わりに起用されたテイラーはパンサーズ戦でパス22回中10回成功、126ヤードにとどまり、ドライブを台無しにする2回のインターセプトを喫した。グレンHCは「そんなことは許されない」と語っている。
「今は月曜日の朝早くだ。昨日も言ったように、個人的にはいろんなことを考慮すべきだと思っている。その上で、スタッフに相談することもできるし、同じ状況を経験した他のコーチにどう対処したかを尋ねることもできる」
「質問から逃げているわけじゃない。肝心なのは、確実に正しい決断をしたいと考えているという点だ。軽率な判断を下すつもりもない」
ジェッツはオフシーズンにフィールズと3,000万ドル(約45億3,371万円)の保証を含む2年4,000万ドル(約60億4,394万円)の契約を結んだ。チームはフィールズが新攻撃コーディネーター(OC)タナー・エングストランドのシステムで活躍し、短期的なつなぎ役にとどまらず、長期的な解決策にもなり得ると期待していた。
しかし、フィールズはオフェンスを着実に進めることができず、直近8クオーターでは1度もタッチダウンを記録していない。さらに、エングストランドOCをはじめとする攻撃陣のスタッフもフィールズの能力を最大限に引き出すことができていない。
「その問題について考えると、責任はさまざまなところにあると思う」とグレンHCはコメント。
「どうすれば彼を成功しやすい状況に置けるかを引き続き考えなければならない。ジャスティンにも目を向ける必要がある。彼自身も実行しないといけない。決して誰か1人だけを責めるつもりはない」
36歳のテイラーがジェッツの将来を担う存在ではないことは明らかだが、少なくともオフェンスの停滞を少しは解消できるかもしれない――それがいくつかの勝利につながる可能性もある。
つまり、グレンHCはクオーターバックを選ぶ際に、ベンガルズ戦で勝てるようにすることと、その判断がもたらす長期的な影響のどちらを重視するかを考えなければならない。
「正直に言うと、誰が勝利の可能性を最も高めてくれるか、というのが私の考えだ」とグレンHCは話している。
ジェッツはフランチャイズ史上3度目の0勝7敗となった。また、グレンHCはチーム史上初めて、就任初年度に初戦から7連敗したヘッドコーチとなっている。
今のところ、今シーズンのどの試合も勝利が確実とは言えない。その上、ジェッツでは明確な先発QBも定まっていない状況だ。
グレンHCは「みんなしっかり取り組んでいるし、状況はきっと好転する。分かっている。今は0勝7敗で気分は最悪だ。だが、状況は好転する」と語った。
記事提供:『The Associated Press(AP通信)』
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