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パッカーズDEパーソンズが移籍後初のサック3回を記録、カーディナルスとの接戦を制す

2025年10月21日(火) 16:15

グリーンベイ・パッカーズのマイカ・パーソンズ【AP Photo/Ross D. Franklin】

グリーンベイ・パッカーズがディフェンシブエンド(DE)マイカ・パーソンズと高額契約を結んだのは、まさに現地19日(日)のような試合で勝利をつかむためだ。

アリゾナ・カーディナルスの本拠地へ向かう途中のフライトが遅延し、攻守ともに本来の力を発揮できていなかったこの日、パーソンズが試合の行方を左右した。“チーズヘッズ”の愛称で知られるパッカーズの一員として初めて1試合でサック3回を記録し、27対23の接戦を制したのだ。

チーム公式サイトによれば、パーソンズは「試合を決める場面になると、何かが切り替わるんだ」と語ったという。

「今日が自分の最高のパスラッシュを見せた試合だったとは思わない。ただ、今季初めて(相手が)自分にラッシュさせてくれた試合だったと思う。これまでの試合を見れば分かるけれど、ダブルタイトエンドやチップ、フルスライドといった対応をされてきた。それに、仲間たちの支えもあっての結果だ」

パーソンズのサック3回はキャリアハイであり、自己最多タイとなるクオーターバック(QB)ヒット5回も記録。この試合前までに記録していた今季のサック数は合計2.5回だった。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、パーソンズはQBプレッシャー40回を記録しており、NFL全体でリーグトップに立っているという。

パーソンズは、カーディナルスがルーキーのレフトタックル(LT)パリス・ジョンソンJr.やライトタックル(RT)ジョナ・ウィリアムスに自分を1対1でブロックさせる場面が多かったことに驚きを示した。特に終盤は、ライトタックルがエッジからのパーソンズのスピードに対応するのに苦戦していた。

「彼らはベスト同士の勝負でいくという姿勢だった。だからこそ、そういう状況を与えられた時は必ずそれを生かさないといけない」とパーソンズは語った。

さらに「リーグ全体を見ても、俺のようなタイプの選手にあんなマッチアップを仕かけてくることはほとんどない。ああいう場面は珍しいんだ。それに、この世界にはレベルというものがある。もし俺があのシチュエーションに置かれたら、他のトップ選手たちと同じ結果を出せる」と続けた。
年間最優秀守備選手候補のひとりであるパーソンズは、そのチャンスを確実に生かした。『ネクスト・ジェン・スタッツ』によると、この日パーソンズは32回のパスラッシュでサック3回とQBプレッシャー10回を記録し、11回のスナップでダブルチームを受けていたという。

チームの最強ディフェンダーによるサック3回の活躍に後押しされ、ヘッドコーチ(HC)マット・ラフルアーは勝負どころで選手を信じた。残り約2分30秒、敵陣29ヤードで迎えた第4ダウン残り2ヤードの場面。パッカーズには同点フィールドゴールを狙う選択肢もあったが、ラフルアーHCはクオーターバック(QB)ジョーダン・ラブとオフェンス陣のプレーに賭けた。結果は見事な成功だった。

「どんなプレーをコールしても、彼なら必ず成功させてくれるという確信があって、その通りの結果になった」とラフルアーHCはラブについて話している。

そのドライブでパッカーズは4点リードを奪い、カーディナルスにスコア圏まで攻め込まれながらも逃げ切った。

「俺たちパッカーズと対戦する時は、4クオーターを通しての死闘を覚悟しなければならないと、これでリーグの全チームに伝わったはずだ」とDEラシャン・ゲイリーは『ESPN』に語った。

「完ぺきな試合でなくても、俺たちは全力で戦い抜いて、結果はその上で受け入れる」

ここ数週間のパッカーズは決して万全とは言えないが、戦績4勝1敗1分で依然としてNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区の首位をキープ。シーズン第8週には、かつての司令塔、QBアーロン・ロジャース率いるピッツバーグ・スティーラーズとの対戦を控えている。

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