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チャージャーズHCハーボーがそれぞれHCと先発QBとして通算60勝を達成

2025年10月24日(金) 14:50

ロサンゼルス・チャージャーズのヘッドコーチ(HC)ジム・ハーボー【AP Photo/Jayne Kamin- Oncea】

現地23日(木)夜、ジム・ハーボーは選手時代もコーチ時代も苦戦してきたチームとの対戦でサイドラインに立った。

しかし、ハーボーは自身がヘッドコーチ(HC)として指揮を執るロサンゼルス・チャージャーズがSoFiスタジアムでミネソタ・バイキングスを下した試合で歴史に名を刻んでいる。ノーム・バン・ブロックリンが成し遂げてから初めて、先発クオーターバック(QB)とヘッドコーチの両方で60勝を達成した人物となったのだ。

ハーボーは木曜日にヘッドコーチとして通算60勝目を挙げ、6シーズンでの通算成績を60勝28敗1分とした。チャージャーズのヘッドコーチとして2年目を迎えているハーボーは、2011年から2014年までサンフランシスコ・49ersの指揮官を務めていた。

1987年にシカゴ・ベアーズからドラフト1巡目指名を受けたハーボーは、2000年までNFLのクオーターバックとしてプレーしていた。ベアーズで7シーズンにわたってプレーした後、インディアナポリス・コルツで4シーズン――1995年にはプロボウルに選出され、チームをAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに導いた――ボルティモア・レイブンズで1シーズン、サンディエゴ・チャージャーズで2シーズンを過ごしたハーボーの先発QBとしての通算成績は66勝74敗だ。

ハーボーが先発QBとして最も多く敗れたチームはバイキングスで、その戦績は3勝8敗だった。2012年に49ersのヘッドコーチとして臨んだバイキングス戦でも敗れ、コーチとしての戦績も0勝1敗となっていた。また、ハーボーが2022年にヘッドコーチ候補としてバイキングスの面談を受けるも採用されなかったことも特筆すべき点だと言えよう。当時、バイキングスは現職のケビン・オコンネルを採用した。

ジム・ハーボー コーチとしてのレギュラーシーズン戦績
サンフランシスコ・49ers(2011年から2014年):44勝19敗1分
ロサンゼルス・チャージャーズ(2024年から2025年):16勝9敗

ジム・ハーボー 先発QBとしてのレギュラーシーズン戦績
シカゴ・ベアーズ(1987年から1993年):35勝30敗
インディアナポリス・コルツ(1994年から1997年):20勝26敗
ボルティモア・レイブンズ(1998年):5勝7敗
サンディエゴ・チャージャーズ(1999年から2020年):6勝11敗

ハーボーとバン・ブロックリンのキャリアは、クオーターバックとヘッドコーチとして60勝を挙げるという非常に稀で印象的な偉業を成し遂げた点で共通しているが、その内容はある意味で正反対だと言える。

1949年から1960年にかけてロサンゼルス・ラムズとフィラデルフィア・イーグルスでプレーしたバン・ブロックリンは、プロボウルに9回選出され、1960年にはNFL最優秀選手賞を受賞した。バン・ブロックリンはイーグルスでこの賞を獲得した最後の選手だ。

1961年から1966年までバイキングス、1968年から1974年までアトランタ・ファルコンズのヘッドコーチを務めたバン・ブロックリンの通算成績は66勝100敗7分となっている。バイキングスでは創設初年度、ファルコンズでは3年目の途中から指揮を執ったが、勝ち越しシーズンはわずか3回で、プレーオフ進出は一度もなかった。

一方、ヘッドコーチとして6シーズン目を迎えているハーボーは、5度目の勝ち越しを目指している。これまで4度プレーオフに進出しており、負け越したシーズンは一度もない。

ハーボーはNFLの選手としてもヘッドコーチとしても成功を収めたという点で、自分の他に1人しか成し遂げていない偉業を達成した。

【RA】