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「相手がいないなら勝負にならない」とレッドスキンズCBノーマン

2016年11月28日(月) 16:26


ダラス・カウボーイズのデズ・ブライアントとワシントン・レッドスキンズのジョシュ・ノーマン【AP Photo/Michael Ainsworth】

ワシントン・レッドスキンズのコーナーバック(CB)ジョシュ・ノーマンは試合後、なぜ周囲がざわついているのかをよく理解できなかった。

サンクスギビングデーの試合後、ダラス・カウボーイズのワイドレシーバー(WR)デズ・ブライアントが残したコメントに対し、メディアは過激な反応を示している。『NFL.com』に「いちいちぶり返すのは面倒な話だ」と語ったノーマンは「それに対しては何を言えばいいのか分からない。俺が何をどうすればいいんだ。これはケンカじゃない。戦う相手がいなければ勝負になるはずもないだろう。俺が毎週戦っているのは自分自身だ」と話した。

60分間を通し、熱くなったブライアントとノーマンが試合後に衝突し合う姿も見られた。フィールド上ではもちろんのこと、ロッカールーム内でもしかりだ。

カウボーイズのスターWRであるブライアントは『NFL Network(NFLネットワーク)』のジェーン・スレイターに「ノーマンは使い物にならない」とコメント、「レッドスキンズは金を返してもらうべき」だと述べた。

2015年、カロライナ・パンサーズに所属していたCBノーマンが当時のブライアントについて言い放った「デズから7,000万ドルを返還してもらった方がいい」という発言が思い出される。

これに対してノーマンは今週、「おいおい、もともと俺のだぜ」と語った。

ノーマンとデズの関係性をメディアがなぜここまで取り上げるのか、その答えを探していたノーマンは両者の成績に目を向け、「数字はウソをついてない」と話す。

まさに、その通りである。カウボーイズが2戦2勝しているのだ。しかし、『NFL Network research(NFLネットワーク・リサーチ)』によれば、ノーマンにカバーされたブライアントは15プレー中、5回のターゲットで3キャッチ、32ヤードのみの成績だ。ブライアントはトータルで72ヤードを記録しているにもかかわらず、だ。今シーズン初めて直接対決した試合でも、ノーマンのカバーを受けたブライアントは11プレー中、2ターゲットでキャッチはゼロ。ブライアントはノーマン以外の守備選手にカバーされている間、トータルで102ヤードを稼いでいる。

ノーマンはさらに、これは新しいものでも何でもないと釘を刺す。今や、ノーマンは定期的にトップレシーバーと顔を合わせているのだ。

ノーマンは「毎週、いろんな敵に合う。デズは単にそのうちの1人で、たくさんいる攻撃選手の1人ということ。デズもチームのために懸命に攻めているし、俺だけを倒すためじゃないだろう。俺にとって彼はただ、毎週対峙する敵の1人。カウボーイズが起用しているベストなWR選手がデズだということ」と述べた。

ノーマンはニューヨーク・ジャイアンツのWRオデル・ベッカムとの対峙も楽しんでいるが、ブライアントとの対戦に関しては「ジャイアンツにいる彼との対戦と、これとは話が違う」とコメント。つまり、常に勝者が同じ試合を試合と呼ぶことはできないということだ。

イラ立ちから罵詈雑言を浴びせ、スロットに逃げ込んだブライアントに対してノーマンは「実力があるっていうなら、見たいものだ。実際そんなものはなかった」と揶揄。レッドスキンズの守備機会で、ノーマンはブライアントを追うこともしていない。カウボーイズの強さはノーマンも認めるところだが、今のカウボーイズの強さを反証できる者などいないのだ。

ノーマンは「だが、デズがチームを率いているんじゃない。チームはチームだ。彼のチームは役者揃いなんだ」と自身の見解を述べている。

もし今、プレーオフ進出チームが決定するのであれば、現在6勝4敗1分けのレッドスキンズはワイルドカードを得る。ノーマンが今後、ブライアント、そしてカウボーイズと対戦する機会が訪れる可能性は十分にある。ノーマンは最後に、「また対戦する機会を楽しみにしている」と語った。