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ベンガルズ戦でのQBフィールズの活躍に満足も、先発は明言しないジェッツHCグレン

2025年10月28日(火) 11:04

ニューヨーク・ジェッツのジャスティン・フィールズ【AP Photo/Joshua A. Bickel】

ニューヨーク・ジェッツのクオーターバック(QB)ジャスティン・フィールズは、先週――実際にはここ数週間――直面していた困難に真正面から向き合い、キャリアの中でも特に素晴らしいパフォーマンスを披露した。これは、ヘッドコーチ(HC)アーロン・グレンが予想していた通りの結果だった。

それでも、グレンHCはバイウイーク明けにフィールズを先発に起用するとは明言していない。現地26日(日)に逆転劇の末に39対38でシンシナティ・ベンガルズを下し、今季初勝利を挙げたにもかかわらずだ。

11月9日(日)に行われるクリーブランド・ブラウンズ戦ではフィールズが先発を務めるのかと質問されたグレンHCは、「私の答えがどうなるかはご存じのはずだ。今週はバイウイークで、自分たち自身に集中することになる。決断する時間は十分にある。それはバイウイークの良いところのひとつだ」と答えている。

また、グレンHCは笑いながら「だが、真面目な話、バイウイークは良い部分も悪い部分もひどい部分も見つめ直して問題を解決する機会になる。自分たちがまだまだだってことは分かっているからね」とつけ加えた。

グレンHCは1週間前、苦戦しているフィールズとベテランQBタイロッド・テイラーのどちらを先発に起用するかを慎重に検討していた。オーナーのウッディ・ジョンソンがフィールズのパス能力に一貫性がないと公に批判したこともあり、グレンHCはテイラーを起用する可能性が高いと見られていた。しかし、テイラーが土曜日に膝のケガでベンガルズ戦から除外されたことで、フィールズは再び先発を務めることになった。

そして、フィールズは期待に応えた。

7試合に先発してまだインターセプトを喫していないフィールズは、ベンガルズ戦でパス32回中21回を成功させて244ヤード、タッチダウンパス1回、キャリー11回で31ランヤードを記録。さらに、1回はパスを通し、もう1回は自ら走って合計2回の2ポイントコンバージョンも成功させた。

「彼はまさに、試合に勝つために期待していたプレーを見せてくれたと思う」とグレンHCは述べている。

「試合の中にはまだ、本人が改善すべきだと自覚している部分もあるが、それはどの試合でも同じことだ。私たちは常に自分たちを厳しく評価するつもりだ」

「でもそうだな、彼は(日曜日に)本当に良い仕事をしてくれた。あの試合をうまくやり遂げたと思う」

試合後に感情をあらわにしたフィールズは、この1週間で床に座り込んで泣いてしまった日があったと打ち明けた。しかし、フィールズによると、この1週間で抱えていたストレスが原因でそうなったわけではないという。

「フットボールはフットボールだ」とフィールズは語った。

「でもそれ以上に、この道のり、自分たちがここに至るまでの過程、困難に直面してそれを乗り越えてきたことの意味が大きかった」

フィールズには確かに、クオーターバックとして欠点を抱えている。とはいえ、グレンHCがヘッドコーチに就任してから初めての勝利をもたらしてくれたフィールズに、もう一度チャンスを与えないと考えるのは難しいだろう。

そして、フィールズは間違いなくチームメイトからの尊敬を集めている。

ディフェンシブタックル(DT)ハリソン・フィリップスは「追い詰められた状況でこそ力を発揮する。俺はそういう選手と一緒にプレーしたい。彼の胸に(キャプテンを意味する)“C”のマークがあるのには理由がある」とコメントしている。


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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