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ファンのMVPコールに動じないQBメイがペイトリオッツを5連勝に導く

2025年10月28日(火) 12:14

ニューイングランド・ペイトリオッツのドレイク・メイ【AP Photo/Charles Krupa】

ニューイングランド・ペイトリオッツのクオーターバック(QB)ドレイク・メイは、現地26日(日)に行われた試合で本拠地のファンから起きたMVPコールに動じることはなかった。チームはクリーブランド・ブラウンズを相手に32対13で快勝している。

メイはファンの歓声について「いや、聞こえなかったよ。ロングランの後、ハドルに戻ったときにスライディングのことでチームメイトがいじってきたからね。だから気づかなかった」と『Boston.com』に話している。

「でも、今シーズンのファンは素晴らしい。去年と今年の違いを見るのはすごくクールだし、ここまでの道のりは最高だよ」

「この数年、チームもファンもいろいろ経験してきた。だからこそ、彼らに感謝したい。ファンはいつだって支えてくれた。言った通り、リーグで一番のファンだと思うし、毎週その姿を見せてくれている」

メイのここ数週間のプレーは、彼の名前をMVP候補として挙げるに十分なインパクトを残している。被得点でリーグ3位を誇るブラウンズの堅守を相手に苦戦する場面もあったが、ディフェンシブエンド(DE)マイルズ・ギャレットに5回のサックを浴びながらも、2年目の司令塔は後半で圧巻のパフォーマンスを披露。ディフェンスに定評のあるブラウンズを突き放した。

後半のメイはパス8回すべてを成功させ、114ヤード、タッチダウン3回、インターセプト0、パサーレーティング158.3を記録。試合全体ではパス24回中18回成功(成功率75%)、282ヤード、タッチダウン3回、インターセプト1回で、パサーレーティングは135.8をマークしている。

2年目のメイは効率的かつ正確で、ビッグプレーでも存在感を示している。第3クオーターに決めたワイドレシーバー(WR)ケイショーン・ブートへの39ヤードのタッチダウンパスは、非の打ちどころがなかった。メイが自らフィールドを歩いて行って手渡ししたとしても、これ以上の精度はなかっただろう。

「みんなも俺と同じものを見ているはずだ」と、ブートはメイのMVP候補入りについて語った。

「リーグ全体を見渡せば、他にも素晴らしいプレーをしている選手はたくさんいる。でも、ドレイクも彼らと同じことをやっている。やっていないことなんて何もないと思う。結局のところ、俺たちはフットボールをしているだけで、それを楽しんでいる。仲間をサポートしているだけさ」

メイは現在、7試合連続で200パスヤード以上かつパサーレーティング100以上を記録しており、23歳以下のQBとしてはNFL史上最長タイとなっている。この記録を持つのは2018年のパトリック・マホームズで、3位は1984年に6試合連続を記録したダン・マリーノだ。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、シーズン中に7試合以上連続でこのスタッツを達成したQBは、いずれもその年にMVPを獲得しているという。

シーズン中に200パスヤード以上かつパサーレーティング100超を連続達成したMVP一覧
アーロン・ロジャース(2011年/12試合)
ロジャース(2020年/8試合)
トム・ブレイディ(2007年/8試合)
ペイトン・マニング(2004年/8試合)
パトリック・マホームズ(2018年/7試合)

また、メイは今季、200パスヤード以上かつパサーレーティング135以上を記録した試合が5試合あり、これはシーズン開幕から8試合の間でNFL史上最多。これまでの最多記録は3試合で、2025年シーズンにこの条件を2試合以上達成している選手も他にいない。シーズン全体でこの条件を最も多く記録したのは、2014年のトニー・ロモの6試合だ。

メイの美しいディープパスは、まさにMVPハイライトを飾るにふさわしい。『ネクスト・ジェン・スタッツ』によると、メイは今季ここまで8試合で、飛距離20ヤード以上のディープパスによるタッチダウンを5回記録しており、インコンプリートに終わった4回を上回っている。日曜日の試合では、ディープパス3回中2回成功で83ヤードとタッチダウン1回を記録した。

「ホームに戻ってきて、タッチダウンを決めて、ボールを投げて、そしてMVPコールが起きるなんて、最高の気分だ」とブーテはコメントしている。

「先週、彼にMVPだなって冗談を言っていたんだけど、本人はそういうのが好きじゃないんだ。でも、正直言って、それが事実だと思う」

ペイトリオッツは現在の5連勝中、すべての試合で23点以上を挙げ、失点を20点以下に抑えている。

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