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ファルコンズがQBペニックスJr.をIR登録、WRロンドンをセインツ戦から除外

2025年11月18日(火) 09:50

アトランタ・ファルコンズのマイケル・ペニックスJr.とドレイク・ロンドン【NFL】

アトランタ・ファルコンズの2年目のクオーターバック(QB)マイケル・ペニックスJr.は今後の出場が危ぶまれている。

現地17日(月)、ファルコンズが日曜日に行われたカロライナ・パンサーズ戦(延長戦の末に30対27で敗北)で膝を負傷したペニックスJr.を故障者リザーブ(IR)に登録すると、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが報じた。

ラポポートとペリセロによると、ペニックスJr.は今シーズン序盤から抱えていた骨挫傷と膝の捻挫を日曜日に悪化させたという。また、左膝のACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)にも損傷があり、場合によっては完全な再建手術が必要になるとのこと。

その後、チームは「ケガの程度を判断するために医療的なプロセスを進めているところだ。彼はリザーブ/故障者リストに登録され、少なくとも4試合を欠場することになる」と発表した。

パンサーズ戦の第3クオーターで接触を受けたペニックスJr.は、足を引きずりながらフィールドを後にし、ロッカールームへ向かった。その後はクエッショナブルとされていたが、試合には復帰しなかった。ペニックスJr.が退場した時点で、ファルコンズは21対16でリードしていた。

チーム公式サイトによると、ファルコンズのヘッドコーチ(HC)ラヒーム・モリスは月曜午後に「クオーターバックが負傷すると胸が痛むのは当然だ。だが、気持ちを切り替えて、再び集中しなければならない」と述べたという。

ラポポートによると、日曜日の試合終了間際のプレーでPCL(後十字靭帯/こうじゅうじじんたい)を捻挫し、オーバータイムで試合から除外されたワイドレシーバー(WR)ドレイク・ロンドンも、少なくとも1試合を欠場する見込みで、場合によってはそれ以降も欠場する可能性があるという。

モリスHCは報道陣に対し、ロンドンの膝のケガについては“週毎の経過観察”になると明かしている。

低迷が続き、直近の5試合で連敗している3勝7敗のファルコンズにとって、今回のニュースは痛手となるだろう。今年4月にドラフト1巡目指名権をロサンゼルス・ラムズにトレードしたファルコンズは、2026年NFLドラフト全体8位指名権を保有している状態だ。

今季の残り試合に出場できない場合、ペニックスJr.は9試合の先発でパス成功率60.1%、1,982ヤード、タッチダウン9回、インターセプト3回という成績でシーズンを終えることになる。

ルーキーシーズンに3試合に先発した25歳のペニックスJr.は、2年目の今季に浮き沈みを経験しており、強肩を武器にロングパスを狙う積極性が輝いていた一方で、プレッシャー下で苦戦し、パスを外したり判断が遅れたりする場面も見られていた。

大学在学中の2018年と2020年に右膝のACL断裂でシーズンを棒に振ったペニックスJr.は、負傷歴に懸念を抱えた状態でリーグ入りした。そして今回、NFLで初めて大きなケガに見舞われている。

昨シーズン終盤にポテンシャルを示したペニックスJr.に対し、ファルコンズはオフシーズン序盤からに先発の座を与え、高額契約を結んだQBカーク・カズンズをベンチに下げた。カズンズに関してはトレードのうわさが浮上していたが、結局は実現していない。

ペニックスJr.が少なくとも4週間離脱するため、ファルコンズは再びカズンズを先発に据えることになる。

37歳のカズンズは今季初先発となったシーズン第8週のマイアミ・ドルフィンズ戦で苦戦し、試合にも34対10で敗れた。試合の大半で不安定に見えたカズンズの成績はパス31回中21回成功で173ヤード、タッチダウンもインターセプトも0回というものだった。また、日曜日に代役として出場したパンサーズ戦の成績はパス14回中6回成功、48ヤードにとどまっている。

カズンズは経験豊富な選手だが、機動力に欠け、フィールドを広く使うプレーが少ないため、ファルコンズが攻撃を進めるのはより難しくなる可能性がある。今後の数週間では、ランニングバック(RB)のビジャン・ロビンソンやタイラー・オールゲイエへの依存度が高まるだろう。ファルコンズが次の2週間で対峙するのは、いずれも現時点で2勝しか挙げていないニューオーリンズ・セインツとニューヨーク・ジェッツだ。

2026年ドラフト1巡目指名権と引き換えに手に入れた今年のドラフト1巡目指名権でディフェンシブエンド(DE)ジェームズ・ピアースJr.を獲得した動きが注目される中、ラヒーム・モリス率いるチームは2025年にプレーオフ進出争いに食い込むと見られていた。しかし、ファルコンズはシーズン序盤からつまずき、モリスが暫定ヘッドコーチを務めていた2020年以来となる5連敗を喫している。

ファルコンズは今後、キャリア2年目の先発クオーターバックが不在の中でチームの立て直しを図ることになりそうだ。

【RA】