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コマンダースTEアーツがACL断裂でシーズン終了に

2025年12月09日(火) 09:24

ワシントン・コマンダースのザック・アーツ【Michael Owens via AP】

ワシントン・コマンダースのヘッドコーチ(HC)ダン・クインが現地8日(月)に発表したところによると、日曜日に敗れたミネソタ・バイキングス戦でタイトエンド(TE)ザック・アーツがACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂したことが検査を受けて判明したという。

試合の後半、アーツはバックアップクオーターバック(QB)マーカス・マリオタからのパスをキャッチしようとした際、バイキングスのセーフティ(S)ジェイ・ワードにタックルされ、その時点で深刻な膝のケガに見舞われた様子だった。

アーツは助けを借りながらサイドラインへ向かった後、カートに乗せられてUSバンク・スタジアムのビジター用ロッカールームに運ばれ、試合から除外された。

クインHCは試合後にアーツの状態について楽観的な見通しを示さず、ACLを断裂した恐れがあると報道陣に語っていた。月曜日の検査によって、その懸念が現実であることが判明している。

月曜日、クインHCは「つらいニュースだ。彼はフィールド内外でチームにとって非常に重要な存在だった」とコメント。

また、クインHCは日曜日の試合で左肘のケガを悪化させて途中退場したQBジェイデン・ダニエルズの状態についても報告している。クインHCによると、検査の結果としてダニエルズの肘に長期的な懸念がないことが判明し、今週の経過を見てシーズン第15週のニューヨーク・ジャイアンツ戦への出場を判断するつもりだという。

コマンダースでの2シーズン目を過ごしていた35歳のアーツは、ベテランのリーダーとしてチームをけん引し、ダニエルズから最も信頼されるターゲットの1人となっていた。昨シーズンはキャッチ66回で654ヤード、タッチダウン7回を記録し、コマンダースのカンファレンスチャンピオンシップ戦進出に大きく貢献。そして、オフシーズンにコマンダースと1年契約で再契約を果たした。

チームが3勝10敗と厳しいシーズンを過ごしてきた一方で、アーツは13年のキャリアで見せてきた安定感を維持し、キャッチ50回で504ヤード、タッチダウン4回をマーク。

年齢やケガの深刻さを考慮すれば、アーツが現役最後のプレーを終えたのではないかと考えても不思議ではない。もしそれが現実であれば、アーツはリーグ史上最も実績を残したタイトエンドの1人として引退することになる(キャリア通算レシーブ数825回はタイトエンドとして歴代5位)。

2013年ドラフト2巡目でフィラデルフィア・イーグルスから指名されたスタンフォード大学出身のアーツは、すぐにリーグ屈指のタイトエンドとして頭角を現し、2017年から2019年にかけてはイーグルスで3年連続のプロボウル選出を果たした。アーツが活躍した時期は、イーグルスが初のスーパーボウル制覇(2017年シーズン)を成し遂げた時期とも重なっている。

【RA】