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セインツQBショウがバッカニアーズ戦で才能を発揮、「自信がどんどん高まっている」

2025年12月09日(火) 12:16

ニューオーリンズ・セインツのタイラー・ショウ【AP Photo/Chris O'Meara】

雨が降りしきる中で臨んだ地区ライバルのタンパベイ・バッカニアーズとの一戦で、ニューオーリンズ・セインツの新人クオーターバック(QB)タイラー・ショウはチームを背負って戦った。26歳のショウは現地7日(日)に2回のタッチダウンランを記録し、そのうち1つは24対20の勝利を決定づけるものとなった。

この試合でパス20回中13回成功、144ヤードを記録したショウは、すべてが順調だったわけではなく、ワイドレシーバー(WR)クリス・オレーブとの連携ミスでインターセプトも喫している。しかし、新人のショウはチームにとって重要な局面で力を発揮した。

ベテランラインバッカー(LB)デマリオ・デービスはショウについて「彼は“it factor(イットファクター、その人を特別な存在たらしめる資質)”を持っていることを示している。イットファクターとは何かって? さあね。リーグのトップクオーターバックたちと他の選手たちを隔てるものは何なのか。それは機転の利いたプレーをする抜け目のなさだ」と話している。

デービスは、崩れかけたポケットから抜け出す方法を見つけ、プレッシャーを受けながらもプレーを成立させるショウの能力についても言及。ショウは日曜日の試合でもその能力を何度か発揮し、チェックダウンで前進しつつ、自ら走って危機から脱出してみせた。

デービスは「もうだめだって思うようなプレーでも、平然とプレーをやり遂げる冷静さを持っている」とコメント。

「プレーを立て直し、次につなげ、大事な場面や第3ダウンでビッグランを決め、ポケットではパサーとしてディフェンスの動きを素早く読んでボールを投げる。その多才さが、今のリーグでフランチャイズが成功するために必要な要素だと俺は思っている。あのポジションにそういう選手がいなければ、成功はできないと思う。彼がそういうプレーを見せてくれているのは素晴らしいし、今後も続けていってもらう必要がある」

ショウが最初にビッグランに成功したのは第3クオーター序盤であり、左側に向かって34ヤードを駆け抜け、セインツに14対10のリードをもたらした。第4クオーター、17対17の同点で迎えた場面では複数のラッシャーかわし、確実に捕まえられると思われた状況から抜け出して逆転につながるタッチダウンに成功した。

ヘッドコーチ(HC)ケレン・ムーアは「タイラーのあのプレーは本当に見事だった」と振り返っている。

「第1ダウンでのパスプレーでチャンスを作ろうとしたが、相手はレシーバーの妨害がうまく、思うように進められず、バックサイドが少し混乱してしまった。そんな中で彼がスクランブルしてああいうプレーを決めてくれた。映像を見ると、彼らとの対戦ではスクランブルからタッチダウンが決まる場面が何度もあったが、それもその一例になった」

ショウはアーチー・マニングに続き、セインツの新人QBとして先発した試合で複数回勝利した史上2人目の選手になった。

先発した5試合でチームを2勝3敗に導いてきたショウは「練習ごと、週ごとに、自信がどんどん高まっていると感じている」とコメント。

バッカニアーズ戦を受けて3勝10敗となったセインツは、ドラフト全体5位指名権を手に入れる位置につけている。残りの試合はショウの将来にとって重要だ。そして、ショウはドリュー・ブリーズの引退後にセインツが欠いてきたフランチャイズクオーターバックになることが期待されるだろう。

【RA】