NFLが審判団のプラクティススクワッド導入を検討、ポストシーズンの審判配置は実績重視にする意向
2025年12月11日(木) 14:48
NFLは審判のプラクティススクワッド(練習生)を設けることを検討しており、ポストシーズンの審判配置を年功ではなく実績に基づいて行いたいと考えている。
これは現地10日(水)に行われたオンライン会議でリーグ幹部のトロイ・ビンセントがオーナーたちに強調した主要なポイントの一部だ。
リーグとNFL審判協会(NFLRA)は2024年夏から新たな団体労働協約(CBA)の交渉を続けている。現行のCBAは2026年5月31日に期限切れとなる予定だ。
『Associated Press(AP通信)』が入手した各チーム宛ての書簡によると、審判協会との交渉は今のところ、うまく進んでいないという。
ビンセントは「私たちは審判も含め、試合運営のあらゆる面で卓越性を追求している」と述べ、こう続けた。
「団体交渉を通じて、NFLは合意内容の変更(およびその他の権利行使)を、審判のパフォーマンス向上、説明責任の強化、そして注目度の高い試合に最も優秀な審判を配置できるようにすることを目的として行ってきた。私たちの優先事項は、実績に基づくモデルで最高の審判をフィールドに送り出すことだ」
リーグは報酬を実績に連動させ、レギュラーシーズン中に高いパフォーマンスを発揮した審判だけが年末ボーナスの分配を受けられるようにしたいと考えている。
リーグはポストシーズンに最高の審判を配置するため、より柔軟な運用を求めている。現行のCBAでは、ポストシーズンの審判配置に年功が考慮される。ビンセントによると、審判協会は年功を判断材料として維持することを望んでいるという。
審判協会はリーグの提案について、すぐにはコメントを出さなかった。
トレーニングと育成も、NFLが重点を置く分野の1つだ。
「成績の低い審判や試用期間中の審判にとって、参加必須のトレーニング・育成プログラムは不可欠だ。協会は、こうした審判がより多くの実践機会を得られるようにする私たちの取り組みに抵抗している」とビンセントは述べている。
現状、リーグはスーパーボウルから5月15日までの約3カ月間、審判との連絡を一切行っていない。
ビンセントは「そのデッドピリオドを短縮し、すべての審判がルールに関する議論やビデオレビュー、動作確認、適切なフットボール運営や委員会会議に参加できるようにすることが、試合および審判のパフォーマンス向上につながると私たちは考えている」と話している。
また、リーグは成績不振の審判を外す柔軟性を得るために、新人審判を評価する試用期間を延長することも求めている。書簡によると、審判協会の前回の提案では試用期間の完全廃止が求められていたという。
書簡には「私たちは、トレーニングの改善、実績への報酬、説明責任の強化につながる団体労働協約の変更を引き続き提唱する。これらの措置や、リプレーアシストの利用拡大を含む技術の継続的導入により、審判の質はさらに向上するだろう」と記されている。
リーグは2026年にリプレーアシストの対象プレーをさらに追加することを検討しており、クラックバックブロック、ローブロック/クリッピング、ブラインドサイドブロック、レシーバーのフィールド上の位置を判定するためのインテンショナルグラウンディング、ボールに触れた際に両足が地面についているかを判定するためのキックオフ時のイリーガルフォーメーションなどがそれに含まれる。
記事提供:『The Associated Press(AP通信)』
【RA】



































