自己最高記録を出した試合を足がかりにさらなる成長を目指すカウボーイズWRフラーノイ
2025年12月12日(金) 12:07
ダラス・カウボーイズのワイドレシーバー(WR)ライアン・フラーノイは2025年シーズンに、2度の先発出場、2度の100ヤード超え、カウボーイズの練習生として過ごした2週間を経験した。
これまでの苦労がすべて報われたフラーノイは、プロセスを信じ、機会が訪れたときに即座に結果を出す準備を整えてきた自分に感謝している。2024年ドラフト6巡目で指名されたフラーノイは、2025年に53人ロースター入りした直後にウェイバーにかけられ、新ヘッドコーチ(HC)ブライアン・ショッテンハイマーを信じることも求められた。シーズン第14週に出場したデトロイト・ライオンズ戦でキャリア最多となるキャッチ9回、115ヤード、タッチダウン1回を記録したフラーノイは、そうした道のりが現在の望ましい状況につながっていたことに感謝している。
チーム公式サイトによると、フラーノイは8月下旬にショッテンハイマーHCとかわした会話について「たぶん10分くらいの短いミーティングだった。彼は俺を呼び戻したいと思っているから、ウェイバーを通過することを願っていると言っていた。俺が別のチームに行ったらひどく落ち込むとも言っていた。俺は戻ってきて、練習生になり、昇格し、彼が言ったことはすべて現実になった。彼は言ったことを守る人だ」と語ったという。
チームに再加入して以来、フラーノイは13試合に出場し、スペシャルチームとローテーション要員のレシーバーとしてプレーしてきた。ここ数週間は後者の役割の重要性が増し、デトロイトで行われたサーズデーナイトゲームでは今季最多となる53スナップに出場。これにより、強力なカウボーイズ攻撃陣で大きな存在感を示すための機会を手に入れた。
フラーノイは「いきなり火中に放り込まれたようなものだった」と振り返っている。
「準備はできていた。みんなが何をすべきで、どこにいるべきかも分かっていた。だから、シーディー(ラム)が離脱したとき、“よし、俺が前に出て、チームが必要とする選手になろう”と思った。あの試合に勝ちたかったし、多くのチームメイトも勝ちたがっていた。だから、俺はただ勝つためにフィールドに出た」
クオーターバック(QB)ダック・プレスコットを軸とするパス攻撃は、爆発力があるとともに、カウボーイズの勝利に不可欠なものとなっている。カウボーイズは週によってラムかオフシーズンに加入したWRジョージ・ピケンズのいずれかに頼ることがほとんどだった。しかし、ラムがケガで途中退場した木曜夜に、フラーノイは突如としてピケンズの最も重要なパートナーとなった。
プレスコットには実力があまり知られていないチームメイトを信頼する理由が十分にあり、この試合で最も多く(13回)フラーノイをターゲットとし、注目が集まる試合で存在感を示す機会を与えた。そして、フラーノイはそのチャンスを無駄にしなかった。やはり、本人が語ったようにフラーノイの準備は整っていたのだ。
「(プレスコットが)グループチャットで“投げるぞ”とメッセージを送ってきたら、いつも時間を空けるようにしてきた」とフラーノイは話している。
「何があっても“よし、ダックのためにルートを走りに行かないと”と思っていた。彼の考えを吸収したいと思っていたし、彼は10年のキャリアを持つ、俺にとって最高のクオーターバックの1人だ。正直、彼の信頼を得られれば、自分は成長してトップレシーバーになれると確信していた。俺の目標は殿堂入りすることだし、そのことについては彼とも何度も話し合ってきた」
1試合で115ヤードを記録しただけでフラーノイが殿堂入りに近づくことはないが、良いスタートにはなったと言えよう。ライオンズ戦で活躍してから、フラーノイはカウボーイズを日常的に取材しているメディアだけでなく、NFL全体からも注目を集めている。
ピケンズやラムと並んで安定したパスキャッチ力を示し続けることができれば、フラーノイは引き続き脚光を浴びるだろう。カウボーイズがかつて見込み薄だったプレーオフ進出を成し遂げるためには、フラーノイの活躍も必要になるかもしれない。
フラーノイは「自分がターゲットになるプレーがコールされたら“よし、やってやるよ。みんなに見せてやる。殿堂入り級のレシーバーになれると証明してやる”って思うんだ」と語り、「俺はずっとジェリー・ライスに憧れてきた。彼が毎プレー全力で挑む姿が好きなんだ。だから自分もフィールドに出たら、ランプレーでもパスプレーでもとにかく全力でやるつもりだ」と続けた。
【RA】



































