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氷点下ゲームでの初勝利を目指すドルフィンズQBタゴヴァイロア

2025年12月13日(土) 12:06

マイアミ・ドルフィンズのトゥア・タゴヴァイロア【Cooper Neill via AP】

マイアミ・ドルフィンズは直近6試合で5勝を挙げ、再び評価を高めつつある。そうした中、クオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロアはこれまで一度も成し遂げたことのない挑戦に臨む。それは寒冷地で勝利を挙げることだ。

ハワイ出身のタゴヴァイロアは気温が華氏40度(摂氏約4度)の試合で一度も勝利したことがなく、通算成績は0勝5敗となっている。『AccuWeather(アキュウェザー)』によると、現地15日(月)夜のピッツバーグの気温は華氏18度(摂氏約マイナス8度)で、最大瞬間風速は時速26kmとなる見込みだという。

タゴヴァイロア本人は天候に関する話を聞き流している。

『South Florida Sun Sentinel(サウス・フロリダ・サン・センチネル)』によれば、タゴヴァイロアは木曜日に「それがフットボールだ。現実を受け入れるしかない。マイナス20度だろうが20度だろうが、ピッツバーグで対戦しなきゃいけない。俺たちはフットボールをやるしかないんだ」と語ったという。

現在はすでに、寒冷地に住む人にとっては摂氏約4度でも暖かく感じられる時期に差しかかっている。しかし、日曜日のピッツバーグでは風の影響もあり、体感温度は実際の気温よりもずっと低くなりそうだ。

勝敗がすべてクオーターバックによって決まるわけではないが、タゴヴァイロアが司令塔を務めた寒冷地でのドルフィンズの成績は芳しくない。『Palm Beach Post(パームビーチ・ポスト)』のジョー・シャッドによると、タゴヴァイロアの成績は気温が華氏40度(摂氏約4度)未満の試合で0勝5敗、45度(約7度)以下で1勝6敗、50度(約10度)以下では2勝8敗、55度(約13度)未満では4勝13敗だという。なお、華氏40度未満で敗れた5試合の相手はバッファロー・ビルズ(2回)、テネシー・タイタンズ、カンザスシティ・チーフス、グリーンベイ・パッカーズで、いずれも敵地での試合だった。

先週に敵地で臨んだニューヨーク・ジェッツ戦はキックオフ時の気温が華氏41度(摂氏約5度)であり、タゴヴァイロアにとっては華氏46度(約8度)未満で初めて勝利した試合となった。

ドルフィンズが連勝している中で、ヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエルはすでにパス攻撃を最小限に抑えており、タゴヴァイロアのパスヤードは4試合連続で175ヤード未満にとどまっている。いずれも勝利を収めてきたが、175ヤード未満にとどまった期間としては自己最長だ。その間、ドルフィンズは試合平均ランヤード(192.3ヤード)、ランによるファーストダウン獲得(10.5回)でリーグをけん引している。月曜夜に予想されるコンディションを踏まえると、ドルフィンズは同様の戦術をとることになりそうだ。

パス攻撃の減少を気にしておらず、勝つことだけを考えているタゴヴァイロアはこう話している。

「満足している。勝ちさえすればそれでいい。このリーグで重要なのはそれだけだ。もっと投げたいかと聞かれたら、もちろんそうだ。でも、現時点でラン攻撃が勝利につながっているのなら、それを止める理由はないと思う」

ドルフィンズのプレーオフ進出確率は極めて低い――『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によれば1%未満とのこと――が、2026年に向けて前向きな材料を得ることはできる。月曜夜の試合でタゴヴァイロアが寒冷地で勝てないというジンクスを払拭すれば、来季以降にその見方を封じ込むことができるだろう。

【RA】