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審判を批判する発言でラムズWRプカ・ナクアに約389万円の罰金

2025年12月20日(土) 08:23

ロサンゼルス・ラムズのプカ・ナクア【Brooke Sutton via AP】

NFLは審判の判定を批判する発言を受け、ロサンゼルス・ラムズのワイドレシーバー(WR)プカ・ナクアに2万5,000ドル(約389万円)の罰金を科した。『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロが現地19日(金)に関係者の話として伝えている。

ナクアは今週、インターネットパーソナリティのアディン・ロスと、“N3on”の名で知られるミカイル・ラフィクとのライブ配信の中で、NFLの審判について「最悪だ」と発言していた。

「ルールの中には・・・あいつらは・・・弁護士みたいなもんだ。テレビに映りたいんだよ。グループチャットで友達に“サンデーナイトフットボールで俺が映ったのを見た? P.I.(パスインターフェア)じゃなかったけど、俺がコールしたんだ”みたいなメッセージを送ってるんだろうよ」

シーズン第16週サーズデーナイトフットボールでシアトル・シーホークスに敗れた後、ナクアは後に削除されたソーシャルメディアの投稿でさらに踏み込んだ発言をしていた。

「俺が間違ってたって言えるか? ストライプ(審判)さん、貢献ありがとう。笑」

そうつづった投稿を削除したナクアは報道陣に対し、これらの発言は「イライラしていた時」だったと説明した。

「タフで、激しい試合の後の一瞬のフラストレーションだった。自分がもっと良いプレーをして、判定に委ねなくてもすむようにできたチャンスのことを考えていた」

また、ナクアは審判がテレビに映るために判定をしているという、ライブ配信での自身の発言についても問われ、次のように弁明している。

「いや、そうは思っていない。単に認識が足りなかったし、フラストレーションがあっただけだ。ほかの試合を見て、“ああいうコールをもらえていいな”と思う瞬間があるのは確かだ。でも、それがフットボールというものだ。判定が問題にならないよう、自分の仕事として技術を磨いていく」

同じライブ配信中に行った反ユダヤ主義的なジェスチャーについてナクアが謝罪した翌日に、今回の罰金が科された格好だ。

ナクアは木曜日に、「先日、ソーシャルメディアのライブ配信に出演した際、次にタッチダウンを決めたときのセレブレーションとして、ある特定の動きをするよう勧められた。その時点では、その行為が反ユダヤ主義的な性質を持ち、ユダヤ人に対する有害な固定観念を助長するものだとはまったく認識していなかった。その行動によって不快な思いをされたすべての方々に深くお詫びする。自分はいかなる形の人種差別、偏見、あるいは特定の集団に対する憎悪も決して支持していない」と『Instagram(インスタグラム)』に投稿していた。

ナクアの一連の行動はNFLからも非難を受けており、リーグは声明で「いかなる集団や個人に向けられた差別や侮辱的行為も強く非難する」と表明。また、政界からも反応があり、カリフォルニア州知事選への出馬を表明している連邦下院議員のエリック・スウォルウェルは水曜日、ナクアについて「謝罪すべきであり、さもなければ放出されるべきだ」と主張している。

ナクアはサーズデーナイトフットボールでキャリアハイの活躍を見せ、12回のキャッチで自己最多となる225ヤードを獲得、2タッチダウンを記録したが、チームはオーバータイムの末に38対37で敗れた。

現在24歳のナクアは2025年シーズン終了後に契約延長の資格を得る。NFLネットワークのイアン・ラポポートは先週日曜日、ナクアとの契約延長と、ナクアをNFL屈指の高額報酬を得るワイドレシーバーの1人にすることが、ラムズにとって「最優先事項」だと報じている。

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