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ドラフト全体1位指名権の行方を気にせずジャイアンツ戦に臨むレイダースDEクロスビー

2025年12月25日(木) 09:40

ラスベガス・レイダースのマックス・クロスビー【AP Photo/Maria Lysaker】

現地28日(日)に行われるラスベガス・レイダースとニューヨーク・ジャイアンツの試合は、2026年NFLドラフトの指名順位に大きな影響を及ぼす一戦となる。2勝13敗のチーム同士の対決では、敗れた方が全体1位指名権を得てドラフトの主導権を握る見込みだ。

レイダースのスターディフェンシブエンド(DE)マックス・クロスビーは、この一戦を迎える前の選手の心境について率直に語っている。

火曜日、クロスビーは「正直、ドラフト指名権なんてどうでもいい。そんなもののためにプレーしているわけじゃない。それは俺の仕事じゃない。俺の仕事は世界最高のディフェンシブエンドになることだ。毎日それに集中している。優れたリーダーであること、周囲に影響を与える存在であること。チームにとって常にそういう存在であり続けることだ」とコメントした。

その考えは正しいと言えよう。

ファンが長期的な目線でフランチャイズの利益を考え、敗北を望むことはあるかもしれない。応援しているチームに費やしてきた時間、お金、そして感情的なサポートを踏まえれば、そうした考えを抱く自由はあってもいいはずだ。フロントオフィスやコーチ陣にも、彼らなりの思惑があるだろう。

しかし、選手たちはどうだろうか。たった一度のプレーでキャリアが終わる可能性もある選手たち。想像を絶するほど過酷な負荷を身体にかけている選手たち。起きている間中、勝利につながる強みを模索し続けている選手たち。彼らは勝つためにプレーしているのだ。

その二面性をよく理解しているクロスビーは、次のように語った。

「それは彼らの仕事だ。フロントオフィスやコーチ陣がやることで、俺には関係ない。過去に教訓を学んだ。すべてをコントロールすることはできない。それは俺の仕事じゃない。俺の仕事は、自分がやっていることで世界一になること。そして、それは試合で破壊力を発揮することだ」

プロボウルに5度選出された経歴を持つクロスビーが、ドラフトを気にしないのは正しい判断だ。たとえドラフト全体1位指名権を獲得しても、将来の成功が保証されるわけではない。レイダースは現在のドラフト時代が始まってから一度だけドラフト全体1位指名権を行使したものの、このときジャマーカス・ラッセルを指名したことは史上最大の失敗とも言える結果に終わった。

日曜日の試合はNFL史上3度目の、11試合以上で勝率5割を下回ってきたチーム同士の対決となる。過去の例としては、1991年シーズン第17週に2勝13敗のタンパベイ・バッカニアーズが1勝14敗のインディアナポリス・コルツを破った試合、そして1981年シーズン第16週に1勝14敗のコルツが2勝13敗のニューイングランド・ペイトリオッツを下した試合がある。

【RA】