ニュース

シーズン後半に失速も続投の「チャンスは手に入れた」とバッカニアーズHCボウルズ

2026年01月06日(火) 15:50

タンパベイ・バッカニアーズのヘッドコーチ(HC)トッド・ボウルズ【Kara Durrette via AP】

タンパベイ・バッカニアーズは序盤に有望視されていたシーズンを勝利で締めくくったが、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)南地区の別の試合結果により、現地4日(日)に正式にプレーオフ進出の可能性が消えた。

それは、ヘッドコーチ(HC)トッド・ボウルズの解任が取り沙汰されるほど大きな失速を象徴する結果となった。しかし、ボウルズHCはチームの惨状よりも自らの実績を重視している。

ボウルズHCは月曜日に「私にできるのは指導者として自分らしくいることだけだ。チャンスは手に入れたと思っている」とコメント。

「3年連続で地区優勝を果たした。私にとってそれは大きな意味がある。ファンへのメッセージは特にない。真のファンは真のファンであり、私たちは彼らのために全力を尽くして勝つだけだ。どう感じるかはファンの自由であり、それはコーチの問題ではない。コーチの仕事はチームを成長させることだ」

バッカニアーズはシーズン開幕から6勝2敗と好スタートを切ったが、最後の9試合で2勝にとどまった。その結果、NFC南地区で築いた圧倒的なアドバンテージを失い、カロライナ・パンサーズに地区優勝のチャンスを与えることになった。そして、最終的には4年間続いた地区制覇(直近3年はボウルズHCの指揮下)が途切れてしまった。

この結果はボウルズHCの評価を下げている。シーズン序盤にNFCの有力チームと目されていたバッカニアーズは、シーズンが進むにつれて戦力を回復したものの、実行力では低下が見られた。ボウルズHCは月曜日、「私たちのミスは才能不足によるものではなく、ミスそのものが原因だった」と説明している。

「プレーオフに進めなかったのは残念だ。本当に残念だ」と語ったボウルズHCはこう続けた。

「5年間ぶりのことだし、少しは慣れている。しかし、これは自分たちの責任だ。自分たちで招いた結果だ。まずは私から始め、徹底的に見直さなければならない。そのうえでコーチや選手を評価し、それに沿って対応していくつもりだ」

トム・ブレイディ在籍時に優勝を経験し、ブレイディやブルース・エリアンスHCの退団後もバッカニアーズが必死にプレーオフ進出を果たす姿を見てきたファンは、チームが競争力を維持していることに満足していた。ボウルズHCの下で3度の地区制覇を成し遂げながら、プレーオフでの勝利が1回しかなかったとしてもだ。しかし、2025年シーズンを迎えた途端、ファンのフラストレーションは一気に噴出。普段は温厚なボウルズHCでさえ、シーズン第15週のアトランタ・ファルコンズ戦で第4クオーターに14点差を守れず敗れた際には、激しい言葉で怒りをあらわにしていた。

月曜日、ボウルズHCは「彼らの不満も、私たち自身の不満も理解している」と述べている。

バッカニアーズの状況は、コーチ交代の可能性が高い他のチームと比べると安定している。フランチャイズクオーターバック(QB)ベイカー・メイフィールドが指揮を執る攻撃陣には、ランニングバック(RB)バッキー・アービングや、エメカ・エブカ、ジェイレン・マクミラン、テズ・ジョンソンから成るワイドレシーバー(WR)トリオなど、有望な若手選手がそろっている。守備陣にも、ラインバッカー(LB)ヤヤ・ディアビーやディフェンシブタックル(DT)ビータ・ベア、セーフティ(S)アントワーヌ・ウィンフィールドJr.といった主力選手が名を連ねている。

しかし、2026年には世代交代が起こるかもしれない。チームの伝説的選手であるWRマイク・エバンスとアウトサイドラインバッカー(OLB)ラボンテ・デービッドは、それぞれバッカニアーズで最後のプレーを終えた可能性がある。オフェンシブラインは負傷者が多く、オフシーズンに健康を取り戻さなければならない。また、ケガからの復帰に苦戦したWRクリス・ゴッドウィンの2026年のキャップヒットは3,360万ドル(約52億5,571万円)と、チームにとって大きな負担となる。

バッカニアーズはディフェンス、すなわちボウルズHCの得意分野にも課題を抱えており、今季の試合平均被ヤードはリーグ内19位、パスディフェンスは27位にとどまった。パスラッシュ要員として加入したOLBハサン・レディックは、負傷関連の問題によってチームのニーズを満たせず、セカンダリーの厚みを増すためにドラフトで指名した新人コーナーバック(CB)のベンジャミン・モリソンやジェイコブ・パリッシュも、成果がまちまちだった。

ボウルズHCはディフェンスについて「いくつかの変更が必要だ。戦術面であれ、身体面であれ、今後は何らかの変更を加える必要があるだろう」と話している。

「数日以内に評価を行い、具体的に何を変えるべきかを見極める。戦術面では、戻ってくる選手に応じて変更が必要だと分かっている。コーチング面でも、フィールド上での動きや選手への指導方法など、全体として改善すべき点がある。選手によって得意分野があるから、苦手な部分に目を向けるよりも長所を引き出す必要がある」

現在はバッカニアーズがコーチ交代に踏み切るタイミングではないのかもしれない。真の問題は実行力にあるのかもしれない。実際、2025年シーズンにメイフィールドほど毎週の記者会見で“細かい部分”を指摘することを好んでいた選手はいなかった。

一方、細部にしっかりと対応するために新たな指導者を起用する選択肢もあるだろう。ボウルズHCは今週、バッカニアーズのオーナーであるグレイザー家と面談する予定だ。

「私たちは話を聞き、フットボールについて話し合うが、具体的な内容については触れない。プライベートな会話だからね」と強調したボウルズHCは「それと同時に、私はこのチームを指導している。フットボールを深く理解しているし、自分たちに何が必要で何が不要かも把握している」と続けている。

グレイザー家がボウルズHCの計画をもう1年続ける価値があると判断するか、それとも2026年に新ヘッドコーチを探すチームの仲間入りをするかは、これから明らかになるだろう。

【RA】