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マイク・トムリンの退任は「衝撃だった」と最後に対戦したテキサンズHCライアンズ

2026年01月15日(木) 11:59

ヒューストン・テキサンズのデミコ・ライアンズとマイク・トムリン【AP Photo/Gene J. Puskar】

運命と歴史が重なった結果、ピッツバーグ・スティーラーズのヘッドコーチ(HC)としてマイク・トムリンと最後に対戦し、勝利を収めた指揮官がデミコ・ライアンズだった。

ライアンズ率いるヒューストン・テキサンズがスティーラーズを30対6で下してから、24時間も経たないうちに、ピッツバーグの名将は19シーズンにわたって務めたヘッドコーチの職を退いた。

トムリンの退任は、ライアンズのみならず、NFL界全体に少なからぬ驚きを与えた。

チーム公式サイトによると、ライアンズは現地13日(火)に「ここに来る前にそのニュースを目にした時は衝撃だった」と語ったという。

突然の知らせに驚いた一方で、53歳のトムリンが自らの意思で区切りをつけられたことについて、ライアンズは前向きにも受け止めていた。

「19シーズンにわたって最高のレベルで戦い続け、一度も負け越しがないという成功を収めてきた人物だ」とライアンズは語る。

「自分のタイミングで職を離れられたことを、うれしく思う気持ちもある。この仕事は本当に厳しい。リーグの中でも最も過酷な仕事の一つだ」

リーグ屈指の重圧を伴う職務に挑みながら、トムリンは確かな足跡を残してきた。スティーラーズを率いた在任期間中、19シーズン連続で負け越しのない成績を維持。これはヘッドコーチとしてのキャリア開始から数えて、NFL史上最長の記録となっている。

41歳のライアンズがトムリンと同等の成功を収めるまでには、まだ長い道のりがある。ただ、その歩み出しは極めて順調だ。スティーラーズで指揮を執り始めた当初のトムリンを彷彿とさせる、鮮烈なスタートを切っている。

トムリンは2007年シーズンを前に、殿堂入りヘッドコーチのビル・カウワーの後を継いでスティーラーズの指揮官に就任。初年度から地区優勝とプレーオフ進出を果たすと、翌年も地区制覇を成し遂げ、最終的にはスーパーボウル制覇へとチームを導いた。

スーパーボウル制覇にはまだ届いていないものの、ライアンズは就任1年目、2年目にテキサンズをAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区連覇へ導き、今季は3年連続のプレーオフ進出を果たしている。

トムリンと同様、ライアンズの成功の基盤となっているのも、堅固なディフェンスだ。

「誰もが簡単に答えを口にするが、実際には、どれだけの努力や犠牲があるのか、眠れない夜や長時間の作業、家族と過ごせない時間がどれほどあるのかを本当に理解している人は少ない。相当な負担が伴うにもかかわらず、人々は簡単に“この男はクビだ。クビにしろ。追い出せ、追い出せ”と言い出す」とライアンズは語った。

「スティーラーズは19年間にわたり、本当に素晴らしいヘッドコーチを擁し、その恩恵を受けていたと思う。組織を率いる優れたリーダーを信じ、同じ人物とともに歩み続けることができれば、ああした持続的な成功につながる」

「彼は最高のレベルで結果を残し、スーパーボウルも制した。常に品格と敬意をもって仕事をしてきた。私がこれ以上に尊敬するコーチはいない。マイク・トムリンは、いつも正しいやり方で物事に向き合ってきた。自分の意思で退くことができたのは、本当に良かったと思う」

ここまでのところ、ライアンズは自らのやり方でテキサンズを率いている。

月曜日の勝利を受け、テキサンズはフォックスボロへと乗り込み、ニューイングランド・ペイトリオッツとの対戦に臨む。ディビジョナルラウンド進出はこれで3年連続となる。

日曜日に勝利すれば、テキサンズにとってはフランチャイズ史上初となるAFCチャンピオンシップゲーム進出が決まる。かつてのトムリンと同じように、ライアンズもまた「組織を率いる偉大なリーダー」であることを、さらに示すことになるかもしれない。

【R】