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ジャイアンツがジョン・ハーボーをHCとして採用へ

2026年01月16日(金) 10:30

ジョン・ハーボー【Kara Durrette via AP】

ニューヨーク・ジャイアンツが2026年のヘッドコーチ(HC)採用サイクルの中で最大の獲物を手に入れた。

現地15日(木)、ボルティモア・レイブンズのヘッドコーチとしてスーパーボウル制覇を成し遂げた経験を持つジョン・ハーボーが、ジャイアンツのヘッドコーチに就任する見込みだと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロが報じた。

NFLネットワークのイアン・ラポポートによると、両者は5年契約の最終調整を進めており、この契約でハーボーはNFLで最も高額な報酬を得るコーチの1人になるという。

ハーボーがジャイアンツとの契約に合意する見込みだと最初に報じたのは『ESPN』だ。

ハーボーは水曜日、NFLチームとの初の公式対面面談に臨むため、昨年11月にブライアン・ダボールを解任したジャイアンツを訪問した。しかしラポポートは、長年レイブンズのヘッドコーチを務めていたハーボーとジャイアンツの間には以前から多くのやりとりがあったと報じている。

63歳のハーボーが2026年以降にジャイアンツを率いる指揮官として最有力候補となっていることは明らかだった。そして、ジャイアンツは実際にハーボーを手に入れたようだ。

18シーズンにわたってレイブンズを率いてきたハーボーは、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区優勝とカンファレンス最後のプレーオフ枠をかけたシーズン第18週のピッツバーグ・スティーラーズ戦で敗れた2日後に解任された。スーパーボウル制覇の期待に応えられなかったハーボーだが、解任後はすぐに複数のチームから関心を寄せられていた。

ジャイアンツに加え、アトランタ・ファルコンズやテネシー・タイタンズもハーボーの獲得に動いており、タイタンズはハーボーと面談するために代表団を木曜朝にボルティモアへ送ると報じられていた。しかし、その段階に至ることはなかった。

ハーボーは最終的に弟ジムの願いをかなえている。ロサンゼルス・チャージャーズのヘッドコーチであるジムは、2026年にジョンが指揮を執るチームが“手強い”ものになると予測しつつ、それがNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)のチームであることを望んでいた。

ジョン・ハーボーが2008年から約20年にわたりレイブンズの指揮を執っていた間に、ジャイアンツはフルタイムのヘッドコーチを5人起用している。2015年シーズン終了後にトム・コフリンが退任して以来、ダボール、ジョー・ジャッジ、パット・シャーマー、ベン・マカドゥーの4人がヘッドコーチに就任したが、いずれも短期間で任期を終えた。

1925年に創設され、4度のスーパーボウル制覇を誇るジャイアンツは、リーグで最も長い歴史を持つ名高いフランチャイズの1つだが、2012年シーズン以降はスーパーボウルに出場すらしていない。成績自体も振るわず、2016年と2022年のワイルドカード進出は例外的な出来事となっており、コフリンや元クオーターバック(QB)イーライ・マニングらがチームを率いる中で最後にロンバルディトロフィーを手にしてから約15年間、低迷が続いている。

ハーボーはジャイアンツをNFCの強豪だったかつての姿に戻す任務を負うことになるだろう。

今シーズンを4勝13敗で終えたジャイアンツは、過去3年間でわずか13勝しか挙げていないものの、チームの戦力が乏しいわけではない。

2025年ドラフト1巡目指名を受け、火曜日にハーボーの面談に同席したジャクソン・ダートは、新人でありながらデュアルスレット型のクオーターバックとして大きなポテンシャルを見せている。攻撃陣には他にも、NFL屈指の実力を持つレフトタックル(LT)アンドリュー・トーマスや2024年ドラフト1巡目指名を受けたワイドレシーバー(WR)マリク・ネイバース、2025年に加入した新人ランニングバック(RB)キャム・スカッテブーが名を連ねている。ネイバースとスカッテブーはシーズン終了につながるケガに見舞われた後、回復を目指しているところだ。守備面では、プロボウルに選出されたラインバッカー(LB)ブライアン・バーンズやディフェンシブタックル(DT)デクスター・ローレンス、ドラフト全体3位指名を受けたLBアブドゥル・カーターを中心とした強力なフロントラインを擁している。

ハーボーがジャイアンツに与える影響は、大幅な戦術変更というよりはむしろ、組織内の文化を変え、自信を築くうえで見られるのだろう。ハーボーが担う最初の任務の1つは、コーチングスタッフの編成だ。

ガラフォロとラポポートは木曜日、過去3シーズンにわたってレイブンズで攻撃コーディネーター(OC)を務めていたトッド・モンケンが、ジャイアンツで新たにハーボーのスタッフに加わる見込みだと報じている。

ハーボーがジェネラルマネジャー(GM)ジョー・シェーンとどのように連携してチームの体制を整えるかは、オフシーズンの大きな注目ポイントとなるだろう。

30年近くNFLで指導してきたハーボーだが、所属するチームはジャイアンツで3つ目となる。そして今回、ハーボーはNFC東地区に戻ってきた格好だ。

1998年から2007年まで、フィラデルフィア・イーグルスのスペシャルチームコーディネーターを務めていたハーボーは、2008年にレイブンズでの輝かしいキャリアをスタートさせた。

ハーボーはレギュラーシーズンにレイブンズを180勝113敗の成績に導き、勝利数では2位に100勝差をつけてチーム史上最多記録を保持している。レイブンズはハーボーが指揮を執った18年間で12回プレーオフに進出し、6度のAFC北地区優勝と第47回スーパーボウル制覇を達成した。

しかし、2025年シーズンが期待を大きく下回る結果となったことを受け、ハーボーは解任された。

ハーボーの名前は瞬く間にジャイアンツのHC候補として浮上した。輝かしい実績を持つベテランコーチと、栄光を取り戻すために適切な指揮官を長年探し続けてきた名門チームがタッグを組むのは、まさに理想的な形のように見える。

ハーボーが意思を固めたことで、ヘッドコーチ採用の動きは加速するだろう。しかし、ジャイアンツにとって何よりも重要なのは、チームが求めていた人物を手に入れたということだ。

【RA】