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QBダーノルドはNFCタイトル戦での3TDで「多くの人を黙らせた」とシーホークスHCマクドナルド

2026年01月27日(火) 12:25

シアトル・シーホークスのサム・ダーノルド【Kevin Sabitus via AP】

シアトル・シーホークスのクオーターバック(QB)サム・ダーノルドはキャリアで最も大きな舞台で自己最高のパフォーマンスを見せた。

ダーノルドはロサンゼルス・ラムズ戦で346ヤード、タッチダウン3回を記録し、ターンオーバーを一度も喫さずに31対27の勝利をもたらした。これにより、シーホークスは現地2月8日(日)に第60回スーパーボウルでニューイングランド・ペイトリオッツと対決することになった。

シーホークスのヘッドコーチ(HC)マイク・マクドナルドは「クオーターバックの話を抜きにして試合について語ることはできない。つまり彼は今夜、多くの人を黙らせたんだ。彼のことを思うと本当にうれしい」と述べている。

MVP候補のQBマシュー・スタッフォードとのスリリングな戦いに再び挑んだダーノルドは、斜筋の負傷を抱えながらも、その瞬間に備えていた。両QBは互いに一歩も引かず、第3クオーターにはダーノルドがワイドレシーバー(WR)のジェイク・ボボやクーパー・カップにタッチダウンパスを通した一方で、スタッフォードもWRプカ・ナクアやデイバント・アダムスにタッチダウンパスを通すという激しい展開となった。

マクドナルドHCはダーノルドについて「相手が得点するたびに、彼がすぐに取り返してくれた。第3ダウンや2ミニッツドライブ、4ミニッツドライブで重要なパスを決めてくれた。この1週間はほとんど練習ができていなかったのに。本当にうれしい。彼にふさわしい結果だ。彼はシーズンを通してチームの支えだった。本当に良かった」とコメントしている。

最終クオーターでは両チームとも得点を挙げられず、シーホークスは残り5分を切った時点で、第4ダウン残り4ヤードの場面でシーホークス陣6ヤード地点まで迫っていたラムズの攻撃を阻止した。ダーノルドはチームを率いてプレー11回のドライブを展開し、4分29秒の時間を消費。ラムズが終盤に奇跡の逆転を果たすのを防いだ。

ダーノルドは、昨オフシーズンに3年1億50万ドル(約155億0,690万円)の契約を締結して以来、シーホークスで活躍できている理由として、チーム全体から受けたサポートを挙げている。

「最高だ。そうしたサポートを実感している。言葉だけじゃなくて、チーム内のお互いへの接し方もそうだ」と語ったダーノルドは「このチーム、このグループ、このコーチングスタッフの仲間になれてうれしい。ここにいられて本当に幸せだ。この立場にいられることもうれしいし、チームが勝てる状況を作り出すために、これからも全力を尽くすだけさ」と続けた。

この試合を通してダーノルドの右腕として活躍したのはワイドレシーバー(WR)ジャクソン・スミス・インジグバで、キャッチ10回、153ヤードを記録したほか、ダーノルドの1回目のタッチダウンパスをキャッチした。レギュラーシーズン通算のレシーブヤードでリーグ首位に立ったスミス・インジグバとダーノルドは、タッグを組んだ初年度に強い絆を築き、互いのプレーを向上させてきた。

スミス・インジグバは『NFL Network(NFLネットワーク)』のステイシー・デールズに「サムがフィールド内外で、フィルムルームで、何が起こるかを把握し、俺がどうやってフリーになってボールをキャッチし、試合を変えるかを理解するために努力していることには、本当に大きな敬意を払わなきゃいけない」とコメント。

「俺はただ彼の仕事を楽にし、彼のためにその場所に向かい、フリーになり、できる限り簡単に投げられるようにしたいだけ。素晴らしい初年度だった」

何度も実力を疑われてきたダーノルドは、このポストシーズンを迎えるにあたり、8シーズンで5チームを渡り歩いてきたジャーニーマンであり、キャリア初のプレーオフゲームとなった昨季のラムズ戦で9回ものサックを浴びて敗れた選手と見なされていた。MVPを獲得したジョシュ・アレンやラマー・ジャクソン、2つのフランチャイズでプレーオフ勝利をもたらしてきたベイカー・メイフィールドなど、同じ2018年NFLドラフトで指名されたQBの中でも突出した存在とは言えず、ニューヨーク・ジェッツやカロライナ・パンサーズからあっさりと見放された過去もあった。

ダーノルドは現在、2018年ドラフトで指名されたクオーターバックの中で初めてスーパーボウル制覇を成し遂げるチャンスを手にしている。実際には2年前にサンフランシスコ・49ersのバックアップとしてスーパーボウルに臨んだ経験があるが、今回はシーホークスの先発として勝利を狙える立場にある。ダーノルドは自分のチームに集中し、リーグ内の他のQBのことは気にしていない。

「信じられないよ。もちろん、彼らは素晴らしい選手だけど、もっと大事なのはチームだ。今シーズンを通して自分たちが積み重ねてきた努力こそが大事だ」とダーノルドは話している。

ダーノルドは今シーズン、ターンオーバー数がリーグで最も多かったにもかかわらず、シーホークスを14勝3敗の成績でNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)首位に導き、多くの疑問に答える活躍を見せた。

今季のラムズ戦で合計6回のインターセプトを喫した(シーズン第4週に4回、シーズン第16週に2回)ダーノルドだが、日曜日の試合ではインターセプトもファンブルもゼロに抑えた。5回のタッチダウンを記録したアトランタ・ファルコンズ戦を含め、今回のパスヤードを上回った試合は過去に2回あるが、キャリアの中で日曜日の勝利ほど重要なものはなかったと言えよう。

これまでに2回、印象的なプレーオフ勝利を収めたダーノルドは、スーパーボウル前の単一ポストシーズンで史上3番目に高いパサーレーティング(122.4)を記録。これは2016年のマット・ライアン(132.6)と2019年のパトリック・マホームズ(131.5)に次ぐ数字だ。

マクドナルドHCは冗談まじりに「まあ、私はクオーターバックの専門家ではないが、あの試合で14番が見せたプレーは間違いなく強力なクオーターバッキングだった」と述べている。

ダーノルドを支えているのはオフェンスのチームメイトだけではない。シーズン序盤の試合でダーノルドが4回のインターセプトを喫した後、シーホークスのラインバッカー(LB)アーネスト・ジョーンズは声高にダーノルドを擁護し、ダーノルドの実力を疑問視する人々に向けて厳しい言葉を投げかけていた。そんなジョーンズは現在、次のようにコメントしている。

「あのとき言ったことは全部本気だ。前から言っている通り、サムはずば抜けて上手い選手だ。疑いたければ疑えばいい。サムは毎回必ず結果を出す。それが俺たちの知っている姿だし、だからこそあの夜に彼のことを擁護した。同じ状況ならまた同じことをする」

ジェッツでの厳しい日々をダーノルドとともに過ごした経験を持つシーホークスのディフェンシブエンド(DE)レナード・ウイリアムスは、ダーノルドに対して惜しみなく賛辞を送っており、ダーノルドこそが逆境を乗り越えるシーホークスの象徴だと語っている。

「彼は回復力、落ち着き、リーダーシップを兼ね備え、多くの困難を乗り越えてきた。それでもなお疑うやつらがいるが、今回も彼はそいつらが間違っていることを証明した」

現在のダーノルドには、キャリアを決定づける勝利が手に届くところにある。その試合の相手がペイトリオッツというのは皮肉な話だ。キャリアで挑んだ4回のペイトリオッツ戦ですべて大差での敗北を喫してきたからだ。どの試合もジェッツ時代に臨んだもので、その成績はタッチダウンは1回、インターセプトは9回にとどまっている。

ダーノルドは4回のインターセプトを喫した2019年のペイトリオッツ戦で“幽霊が見える”と発言する姿をカメラで捉えられた。日曜日に当時の試合について尋ねられたダーノルドは、冗談めかして「ほとんど忘れていたよ、ありがとう」と答えた。

NFCチャンピオンシップゲームでの活躍を経て、現在はほとんどの人がダーノルドの実力を認めるようにもなっている。

【RA】