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ブラウンズが新HCとして元レイブンズOCモンケンを採用、シュワルツDCの将来は不透明

2026年01月29日(木) 09:19

トッド・モンケン【AP Photo/Nick Wass】

徹底的で長期にわたる面談プロセスを経て、クリーブランド・ブラウンズはなじみのある人物を起用して指導者の空席を埋めることになった。

現地28日(水)、ブラウンズがベテラン攻撃コーディネーター(OC)トッド・モンケンをヘッドコーチ(HC)として採用したと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポート、トム・ペリセロ、マイク・ガラフォロが報道。

その後、チームが正式にモンケンの採用を発表した。

モンケンはブラウンズの守備コーディネーター(DC)ジム・シュワルツとともに、この職の最終候補と目されていた数人のうちの1人だった。ブラウンズは新体制でもシュワルツを起用する意向だと見られていたが、今となってはその可能性が低くなっている。ラポポート、ペリセロ、ガラフォロによれば、コーディネーターとして高評価を得ているシュワルツはトップの座に就けなかったことに明らかに落胆しており、契約下にありチームからも残留を求められているにもかかわらず、ブラウンズに残るつもりはないと他のコーチに伝えたという。

ブラウンズとAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区の両方に精通しているモンケンは、直近の3シーズンでボルティモア・レイブンズの攻撃コーディネーターを務め、攻撃陣の変革を指揮した。その過程でスタークオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンのパス能力を向上させ、2023年にはジャクソンをキャリアで2度目のMVP受賞へ導いている。ボルティモアへ移る前、2019年にはフレディ・キッチンズHC率いるブラウンズで攻撃コーディネーターを務めていた。

長年にわたってプレーコーラーやパスゲームの指導者を務めてきたモンケンだが、これまでのキャリアでHC職を経験したのは一度だけだ。2013年から2015年にサザンミシシッピ大学ゴールデンイーグルスのヘッドコーチを務め、最初の2シーズンは通算4勝20敗と苦戦したが、2015年には9勝5敗でシーズンを終えている。それ以降はタンパベイ・バッカニアーズ、ブラウンズ、レイブンズ、そしてジョージア大学と拠点を変えながら攻撃コーディネーターを務めてきた。

ブラウンズのオーナーであるディー・ハスラムとジミー・ハスラムは声明で「トッド・モンケンをクリーブランド・ブラウンズの次期ヘッドコーチに迎えることができ、とても興奮している」と述べ、こう続けた。

「トッドは非常に知性が高く、経験を生かした革新的な攻撃戦略によって、20年間にわたりNFLと大学レベルの双方で生産的かつ優れた攻撃陣を構築するうえで最前線に立ってきた」

「彼は卓越した指導者であり、選手との信頼関係を重んじつつ責任感と準備も重視する、優れたコミュニケーターとして、チームを率いる明確なビジョンを持っている。私たちの委員会が行ったトッドに関する徹底的な調査では、選手育成に尽力してきたことが明らかに見てとれた。彼の厳しくも率直な指導スタイルは、共に取り組んできた選手やコーチから尊敬を集めており、私たちもそれによって選手の才能を最大限に引き出しながらチームを成功に導く体制を整えられるはずだ。トッドや妻のテリをはじめとするモンケン家の皆さんが再びブラウンズに戻ってくることを歓迎するとともに、ファンが心から望む成功へと導く勝利の文化を彼が築いてくれることを楽しみにしている」

59歳のモンケンはブラウンズのHC候補の中でダークホースと見なされており、他の選択肢が実現しなかった場合はジョン・ハーボーに続いてボルティモアからニューヨークへ移り、ニューヨーク・ジャイアンツの攻撃コーディネーターに就任する見通しだと報じられていた。しかし実際には、ブラウンズとの2度にわたる面談で複数の候補者をしのぎ、今月初旬に解任されたケビン・ステファンスキーの後任として最有力候補に浮上した。

ブラウンズの採用プロセスには、他チームの募集ではあまり見られない条件がいくつか含まれていた。2025年シーズンに守備陣をNFL4位に導いたシュワルツDCを引き留めることに強い関心を示していたブラウンズは、その方針に沿ってコーチ選考を進めているように見え、実際にシュワルツと組ませることを明確な狙いとして、ジャクソンビル・ジャガーズのグラント・ユディンスキーOCやロサンゼルス・ラムズのアシスタントであるネイト・シールハースといった若手の攻撃戦略家と面談を行っていた。シュワルツは自身もHC候補として検討されていたにもかかわらず、最終的にモンケンの就任が決まったことで強い不満を抱き、水曜日にチーム関係者に別れを告げる事態となった。

一方のモンケンは、2019年シーズン後にキッチンズとそのスタッフが解雇されたことで去ったときとは大きく様変わりしたチームに戻ってくる。ブラウンズでは先発クオーターバックが定まっておらず、レシーバー陣には戦力の補強が必要だ。また、オフェンシブラインも競争力のあるユニットにするための再構築が求められている。リーグ30位に沈んだオフェンスは明らかにNFLで最も精彩を欠くユニットの1つだ。どれほど有能なコーチであっても、大幅な戦力補強がなければ競争力のあるオフェンスに生まれ変わらせるのは困難だろう。

モンケンはクリーブランドに戻り、多くの課題に直面することになる。オファーを受け入れた姿勢から判断すると、その挑戦を受けて立つ覚悟はできているようだ。

【RA】