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シーホークスに不運、Sトーマスが足の骨折で今季絶望

2016年12月06日(火) 10:44

シアトル・シーホークスのアール・トーマス【AP Photo/Stephen Brashear】

現地4日(日)、シアトル・シーホークスのセーフティ(S)アール・トーマスが悲劇に見舞われた。

ヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルは月曜日、トーマスが脛骨(けいこつ)を骨折し、今季中の復帰は不可能であると伝えている。このケガにより、オールプロのプレイヤーであるトーマスの脳裏には引退の2文字も浮かんでいるようだ。

キャロルは「彼は深刻なケガを負い、復帰には相当な時間を要する」と語ると同時に、トーマスに手術が必要かどうかはまだ分かっていないことも明かした。

トーマスは試合を離脱後、「今日の試合はすごく良いリズムを作れていた。何も後悔はない。心配の声をかけてくれたたくさんの人に感謝したい。今は現役を引退することなども含めていろいろな事を考えている」と『Twitter(ツイッター)』に投稿。

これは試合を離脱した約30分後のツイートであり、おそらくは感情の高ぶりを抑えきれなかったのだろう。カロライナ・パンサーズのクオーターバック(QB)キャム・ニュートンが投じたパスのコンプリートをジャンピングで阻止したトーマスは、空中でチームメイトのセーフティ(S)カム・チャンスラーと衝突し、トーマスの伸び切った足に勢いづいたチャンスラーの膝が入ってしまった。

40対7でパンサーズに完勝した後、キャロルは「トーマスがツイッターに投稿した時、彼はいろいろなことを考えてしまったのだろう。彼は考えていたことをまさにそのままつぶやいたのだと思う。何も確実なことを言えるわけではないが、試合前のトレーニングルームやハーフタイムに彼の姿を見て、彼がそのようなことを言ったとしてもさほど驚きではない。アールは少し先走ってしまう傾向がある。今回もだ」とコメント。

2015年の序盤に続き、またも故障に泣かされたトーマス。今シーズン、トーマスとチャンスラーは相手が最も恐れるセーフティコンビとして完全復活を遂げていた。トーマスが負傷離脱した後はスティーブン・テレルが起用されている。

今シーズンのシアトル・シーホークスは守備選手の固定にかなり苦労し、いまだ最高の布陣はできていない。ディフェンシブエンド(DE)のマイケル・ベネットとチャンスラーの2人も最近になって故障から復帰した選手だ。今回の試合でまたトーマスという武器を失ったシーホークスは、トーマス不在の試合に慣れていくしかない。

トーマスがニューイングランド・ペイトリオッツのタイトエンド(TE)ロブ・グロンコウスキーの胸部にヒットし、試合から離脱させたのはわずか3週間前のこと。その後、グロンコウスキーはそのヒットとは無関係のケガによって今季絶望となった。まさか自分のシーズンも終わる羽目になるとはトーマスも考えていなかっただろう。この試合、パンサーズのラインバッカー(LB)ルーク・キークリーは脳震とうのためサイドラインから戦況を見つめていた。シーズンもいよいよ最終局面を迎えるというのに、NFLはスター選手をケガで失い過ぎではないかと思わざるを得ない。