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ブロンコスで過ごした昨季は「満たされていなかった」と49ersのLBグリーンロー

2026年04月03日(金) 11:51

デンバー・ブロンコスのドレイ・グリーンロー【Brooke Sutton via AP】

2025年シーズンは、ラインバッカー(LB)ドレイ・グリーンローにとって再起を懸けた一年になるはずだった。

ところが、実際にグリーンローが得たものは8試合(先発7回)の出場、タックル43回、そして積み重なったフラストレーションと、デンバー・ブロンコスからの無情な解雇通知だけだった。

一方で、最終的な結末は決して後味の悪いものではない。2026年には新天地を求めるべき時が来ていたことを、グリーンロー自身も素直に認めている。その言葉通り、3月に古巣サンフランシスコ・49ersと1年契約を締結した。与えられた機会、そして報酬として手にした1,049万ドル(約16億7,420万円)には感謝しつつも、住み慣れた場所でのより明るい未来を見据えている。

「自分にとって大きかったのは、身体が万全の状態ではなく、本来あるべきキレやギアが上がっていく感覚がなかったことだ。もちろん、フィールドに立つために自分ができることはすべてやろうとしていた」と、グリーンローはテロン・アームステッドのポッドキャスト番組『The Set(ザ・セット)』に出演した際に説明している。

「1,100万ドルを支払っている選手がスナップの50%にしか出場していないとなれば、厳しい状況になる。それは自分にとっても辛いことだったし、満たされていないと感じるまでになっていた」

「そこから徐々に復帰して誰かのレップスを奪わなければならなかったが、当時のラインバッカー陣はすごく質の高いプレーをしていた。だから、ただ彼らの出番を奪う形になっていた。そこで“よし、レップスを分け合おう。どう分担する?”となるわけだが、週によってやり方が違った。そういう状況を経験したことがなかったから、不満がたまっていった。結局のところ、最後はそこに集約される」

「すべては起こるべくして起こるものだ。何一つ後悔はしていないし、(ヘッドコーチ/HC)ショーン(ペイトン)をはじめ、自分を組織に受け入れてくれた全員、チームメイトたちにも感謝している。だけど、今は49ersの一員になれることにワクワクしているよ」

デンバーで1年を過ごしたグリーンローは、カイル・シャナハンHCをはじめとする馴染み深い面々が待つサンフランシスコへと戻る。ベイエリアでの最初の在籍時に黄金期を支えた頃と同じく、グリーンローはまた新たな守備コーディネーター(DC)の下でプレーすることになる。かつてデミコ・ライアンズ、スティーブ・ウィルクス、ニック・ソレンセンらと歩んだ道のりと同様だ。今回、グリーンローの新たな戦略的指揮官となるのは、タンパベイ・バッカニアーズやアトランタ・ファルコンズでヘッドコーチを務めた経歴を持つラヒーム・モリスだ。

グリーンローにとって、それは何ら問題ではない。キャリアの最初の6年間を過ごした場所へ戻るのだ。第58回スーパーボウルでのアキレス腱断裂という悲劇が長期のリハビリを強いたが、その苦難を経て2025年にブロンコスと契約した。1年間のブランクはあるものの、特に2025年シーズンに選手層の重要性を痛感した49ersにとって、グリーンローの帰還は極めて自然な流れと言える。

さらに、グリーンローは最高のチームメイトであり友人でもあるミドルラインバッカー(MLB)フレッド・ワーナーと再会を果たすこととなる。

「正直なところ、あの建物の中で築いてきた人間関係がすべてだ。上から下まで全部」とグリーンローは語る。

「(オーナーの)ヨーク家をはじめ、(ジェネラルマネジャー/GM)ジョン・リンチ、カイル。フレッドは俺の1年先輩だけど、俺たちの間には特別な感覚がある。フィールドで向かい合って彼の姿が目に入ると、お互いのために戦っていると思える。お前は俺を裏切らないし、俺もお前を裏切ることはない」

「それは本当に不思議な絆なんだ。俺がすべてを懸けて戦うことを彼は分かっているし、俺も彼がそうすることを知っている。それこそが、チームメイトに求めるすべてだ。まるで共犯者のような関係さ。すべてはあるべき姿に落ち着くはずだ。今の状況、そのすべてに感謝しているよ」

NFLは時として、特にケガに見舞われた際には非情なビジネスの側面を見せる。グリーンローはこの2シーズンでその現実を突きつけられたが、ペイトンによるこのベテランへの評価は、巨大な組織におけるグリーンローという人間の在り方を雄弁に物語っている。

現地31日(火)、ペイトンは「あれは辛い決断だった」とフェニックスで開催されたNFLの年次リーグ会議で振り返った。

「なぜなら、彼はあまりに情熱的だからだ。コーチとしてのキャリアの中で、フットボールを愛する情熱的な選手を数多く指導できたことは幸運だった。彼のような選手を心から愛しているからこそ、うまくいかなかった時には自分自身に失望を感じてしまう。彼の競い合う姿勢も、彼がもたらすものすべてが素晴らしかった。だからこそ、期待に応えられなかった時には、どこか自分にも責任があると感じてしまう」

ペイトンはその責任感から解放されてよいだろう。グリーンローの歩みは、彼が最もよく知る場所へと導かれた。今の彼のキャリアにおいて、これ以上ないほどふさわしい舞台だ。

あとは、この元ドラフト5巡目指名選手が、そのチャンスを最大限に活かせるかどうかにかかっている。

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