ジャイアンツからベンガルズへのトレードを喜ぶDTローレンス、「俺の中に火はついている」
2026年04月21日(火) 12:12
4月に守備陣を大幅に強化する必要があったシンシナティ・ベンガルズは、ディフェンシブタックル(DT)デクスター・ローレンスをトレードで獲得し、大型の選手を手に入れた。
その代償は安くはなかった。
ベンガルズは“セクシー・デクシー”という愛称で親しまれるローレンスを獲得する見返りとして、今週に行われるドラフトの1巡目(全体10位)指名権をニューヨーク・ジャイアンツにトレードした。しかし、守備陣の補強を切望していたベンガルズにとって、その代償(1年2,800万ドル/約44億5,047万円の契約延長を含む)は十分に見合うものだったと言えよう。
ローレンスはその重みをしっかりと理解したうえで、ベンガルズへの移籍を心から喜んでいる。
チーム公式サイトによると、ローレンスは現地19日(日)に「彼らが俺のために多くのものを犠牲にしてくれたことは分かっているし、そのことに感謝している。それを当然だとは思っていない。俺の中に火はついている」と語り、こう続けたという。
「フィールドで芝を少し拾った。フィールドに出たときには鳥肌が立った。このチームが本来あるべき場所へたどり着けるように貢献する自分の姿を想像したんだ・・・プレッシャーは歓迎だし、そういう形の注目を浴びるのも好きだ。メモを取っているんだけど、そこには“常に自分の光を輝かせろ”と書いてある。そして、何があっても喜びを失うなとも書いてある」
ローレンスはジャイアンツで決して喜びを感じていたわけではなかった。特に、契約面の安定を確保するための試みを妨げるような、厳しいシーズンを過ごした後はなおさらだった。チーム側が契約延長に向けた動きを見せなかったため、ローレンスはトレードを要求。ジャイアンツ幹部はローレンスと決別する可能性に対する懸念を抑え込もうとしていたが、最終的にはドラフト全体10位指名権がローレンスを手放す見返りとして十分だと判断した。
ベンガルズはこの展開にこれ以上ないほど満足している。
ヘッドコーチ(HC)ザック・テイラーはチーム公式サイトで「選手たちからたくさん電話やメッセージをもらった。それは大きな期待が寄せられている証拠だ」と述べた。
このトレードにより、ベンガルズはドラフトの行方を見守るのではなく、即戦力として確実に結果を出せる実績ある選手を獲得する道を選んだ。ドラフト全体10位の指名では、トップクラスのディフェンダーを獲得し損なうリスクがあった。
ベンガルズには質の高い守備選手を獲得するチャンスを取り逃す余裕はない。過去3シーズン、守備陣の不振がプレーオフ返り咲きを果たせなかった一因となっていることを考えればなおさらだ。クオーターバック(QB)ジョー・バロウが全盛期にある今こそ、チームのポテンシャルを最大限に引き出すべきだと言えよう。
理論上、ローレンスのような実力を持つ選手を加えることで、ユニット全体のレベルは上がるはずだ。体重約154kgのローレンスが持つギャップを埋める能力により、ベンガルズのラインバッカー(LB)がブロッカーに阻まれずに自由に動ける可能性は高まり、ランコースをより確実に塞げるようになるだろう。2025年のサック数は0.5回にとどまったものの、過去の成績(2023年から2024年にかけて合計13.5回)はローレンスがパスラッシャーとしても依然として試合に影響を与えられることを示している。それは、ベンガルズが抱えるもう一つの課題を解決することにつながるだろう。
ベテランDTのB.J.ヒルは「彼がいることで、みんなの仕事が楽になる。俺のもそうだし、(ジョナサン)アレンやディフェンシブエンド(DE)、ラインバッカー、セーフティ(S)のもそうだ。守備コーディネーター(DC)の仕事でさえもだ。彼がチームにいることは、間違いなくプラスになる」と語った。
また、ローレンスは「最初に考えたのは、若手のラインバッカーをどうサポートするかということだった」と話している。
「彼らの仕事を楽にすることだ。自分がどんな人間か、チームに何をもたらせるかは分かっている。自分がフィールドに立ち、その存在感を示すだけで、多くの選手のパフォーマンスが向上すると思っている」
ローレンスはトレードにより、長らくジャイアンツとの間で解決できなかった契約問題に決着をつけ、この5年でジャイアンツが実現可能だった目標よりも大きな目標を追いかける新たな機会を手に入れた。一方のジャイアンツは、ドラフト全体10位以内の指名権を2つ持つことになり、より明るい未来を目指してチーム構築を進める中で理想的な手段を確保している。
要するに、双方にとってメリットがあるトレードだった。ローレンス――そしてベンガルズファンも――この結果にはこの上なく満足している。
「最高の気分だ」と明かしたローレンスは「ジョー・バロウやジャマール・チェイスと同じチームに所属し、ティー(ヒギンズ)とまた一緒にプレーできるなんて。しかも、チェイス・ブラウンもいる。ティーには“俺たちにはやり残したことがある”と言った。もちろん、スーパーボウルで勝つことが俺たちの目標だ」と続けた。
【RA】



































