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【2016年第14週】レイダースとの接戦を制したチーフスが地区トップに浮上

2016年12月09日(金) 14:42


カンザスシティ・チーフスのタイリーク・ヒル【AP Photo/Ed Zurga】

現地8日(木)、第14週のサーズデイナイトフットボールとなるオークランド・レイダース対カンザスシティ・チーフス戦が行われた。試合は前半に奪ったリードを守り切ったチーフスが21対13で勝利。レイダースから今季2度目の白星を奪ったチーフスがAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区首位に躍り出た。

気温がマイナスに達するほど寒さが厳しい中で始まった試合は、立ち上がりからチーフスの新人ワイドレシーバー(WR)タイリーク・ヒルがパントボールをファンブルし、レイダース攻撃陣が得点のチャンスを得る。ここでフィールドゴールを成功させたレイダースが先制点を決めた。残りの第1クオーターは両チームの守備陣が徹底的ディフェンス力を発揮し、敵にチャンスを与えない。

しかし、その後しばらくはチーフス守備陣の要であるアウトサイドラインバッカー(OLB)ジャスティン・ヒューストンがクオーターバック(QB)デレック・カーにプレッシャーを与え続けるなど、レイダースのパスが思ったようにつながらない。対照的にチーフス攻撃陣は第2クオーター序盤にQBアレックス・スミスの安定したパスで敵陣までボールを進め、36ヤードパスをつないだスミスからヒルへの完璧なコンビワークでタッチダウンを決める。直後のドライブでもヒルが78ヤードを走り、パントリターンを決めてタッチダウン。試合序盤のファンブルを取り返した。これで完全に勢いに乗ったチーフスは、次のオフェンスドライブでもスミスの好ターゲットであるタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーがパスをつなげるなどして敵陣まで攻め込むと、ドライブの最後はランニングバック(RB)チャーキャンドリック・ウエストが3ヤードを走ってタッチダウンを収めて追加点を得た。それでも、前半終了前にはレイダースのRBラタビアス・マレーが1ヤードランのタッチダウンを返す。

21対10でチーフスがリードして迎えた第3クオーターは序盤からレイダース守備陣がスミスのパスを敵陣でインターセプトし、攻撃陣がフィールドゴールを決めて点差を縮めた。直後のドライブでもディフェンシブエンド(DE)カリル・マックがスミスからファンブルを誘い、味方DEデニコ・オートリーが敵陣18ヤードでリカバーして再びオフェンスに得点の機会を作る。しかし、レイダース攻撃陣はここでチーフスのセカンダリーディフェンスを攻略できず、タッチダウンを逃したのに加えてフィールドゴールも失敗させてしまい、チャンスを棒に振ってしまう。以降はスコアに動きがないままクオーターは終了。

第4クオーターに入ってもチーフス守備陣は手を緩めず、ヒューストンを中心としてカーにプレッシャーを与え続ける。ディフェンシブバック(DB)テランス・ミッチェルとコーナーバック(CB)マーカス・ピータースが堅実にレイダースのレシーバー陣をカバーし、試合終了までパス攻撃を封じ込めた結果、チーフスが逃げ切る形で試合は幕を閉じた。

チーフスQBスミスはパス26回中17回成功、246ヤード、1タッチダウン、1インターセプト。レシーブとパントリターンの2タッチダウンを決めた好調の新人WRヒルはレシーブ6回、66ヤードで試合を終えている。TEケルシーはレシーブ5回、101ヤードをマークし、4試合連続でレシーブ100ヤード以上を記録した。

レイダースQBカーはパス41回中17回成功、117ヤード、0タッチダウンにとどまっており、レシーバー陣も30ヤード以上を記録したプレーヤーが1人もおらず、チーフス守備陣に苦しめられたのがにじみ出る結果となってしまった。今季3敗目を喫したレイダースは第15週のサンディエゴ・チャージャーズ戦に勝利して勢いを取り戻したいところだ。