ニュース

ドルフィンズQBタネヒルが膝を負傷、今季復帰は困難?

2016年12月12日(月) 09:34

マイアミ・ドルフィンズのライアン・タネヒル【AP Photo/Lynne Sladky】

現地11日(日)、マイアミ・ドルフィンズがプレーオフ進出の夢から少し遠ざかるアクシデントが起きた。

同日に行われたアリゾナ・カーディナルス戦にて26対23で勝利を収めたドルフィンズ。しかし、この試合の第3クオーターにクオーターバック(QB)ライアン・タネヒルが膝十字靭帯(じんたい)を損傷したと見られ、チームもタネヒルの今季中の復帰は厳しそうな状況だと認識していることが分かった。これは『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとコートニー・ファロンが報じたもの。タネヒルはその他の損傷箇所も調べるため、MRI撮影を行う予定だ。

ヘッドコーチ(HC)アダム・ゲイズは試合後、「正式にはまだ何も分かっていない。良くはなさそうだ。明日には大方分かるだろう」と明かした。

AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)残り1枚のワイルドカードをかけた争いが続く中、チームに8勝(5敗)をもたらしたタネヒル。今回の残念な知らせにはチームの皆が全員、肩を落とさざるを得なかった。

負傷後、サイドラインで感傷に浸っていたタネヒルのもとにチームメイトが続々と集まり、励ましの言葉をかけているシーンも見られた。タネヒルはこの負傷が今シーズンのチーム成績に影響することを知っていたのだろう。

タネヒルに代わって出場したQBマット・ムーアは5回のパス中3回の成功で47ヤード、4ポゼッションという成績で、ワイドレシーバー(WR)ケニー・スティルスに対する29ヤードのスローは勝利を決定付けるフィールドゴールを演出。32歳のムーアはシーズン中の12週間を先発QBとして過ごした2011年以降、1度も先発で試合に出場したことはなかった。

タネヒルではなくムーアを先発させることにより、ドルフィンズの攻撃パターンが限定的なものになる可能性は否定できない。レギュラーシーズン終了に向け、ドルフィンズはAFC東地でニューヨーク・ジェッツ、バッファロー・ビルズ、ニューイングランド・ペイトリオッツ戦を控えている。これらの試合でランニングバック(RB)ジェイ・アジャイにのしかかる負担はさらに増大するだろう。

素早く、かつ、正確にボールをさばいたタネヒルはゲイズの指揮下、キャリアの中でも最高のフットボールを披露した。今年見せた成長に今後のリハビリがどう作用してくるのか、注視する必要がありそうだ。

タネヒルの復帰時期にもよるが、もしムーアが残りの3週間でふがいない成績を収めた場合、ドルフィンズは市場で新たな戦力獲得に奔走する可能性もある。タネヒルのレギュラーシーズン中復活が完全に不可能とあれば、今季終了までの残り数カ月を埋めるため、シカゴ・ベアーズQBジェイ・カトラー、ダラス・カウボーイズQBトニー・ロモの名前がその筆頭候補として挙げられるだろう。