今週初め、プレーオフ進出をすでに決めているダラス・カウボーイズがバックアップのクオーターバック（QB）トニー・ロモをレギュラーシーズン中の試合に出場させるかどうかは微妙なところだった。

『NFL Network（NFLネットワーク）』のイアン・ラポポートが現地11日（日）、その疑問に答えを示している。

ラポポートは『GameDay Morning（ゲームデイ・モーニング）』の中で、「今週、今後のカウボーイズがどのように動くかについて、チーム関係者から話を聞いた。この人物は“われわれは普段通りに選手を起用する。数年前、インディアナポリス・コルツはプレーオフなどが決定した後の試合で先発メンバーを外したが、そんなことはわれわれのチームには起きない”と始終、毅然（きぜん）とした態度で述べていた」と語り、こう続けた。

「カウボーイズは全てがうまくかみあい、まるで魔法にかかったような状態だ。この勢いが今後の数試合を通して崩れることはないだろう。しかし、彼らにもできる限りダック・プレスコットの背負うプレッシャーを軽減させたい気持ちはある。この際、実際にプレスコットの代役となるのはおそらくマーク・サンチェスだ。プレスコットに非常事態が起きた際、チームから必要とされる貴重な存在であるのはトニー・ロモだ。彼が無駄にケガのリスクを負うことはないだろう」

プレーオフに向け、カウボーイズがプレスコットをレギュラーシーズンの全試合に出場させる意向であることは間違いない。超人的な活躍を見せているルーキーのプレスコットが今後、これまでに経験したことのない壁にぶつかる可能性もある。一方、もしカウボーイズがロモを必要とする状況になった場合、ロモは完璧な状態でプレーオフに臨み、チームは何事もなかったかのように攻撃陣を組み立てることが可能となる。

ルーキーのプレスコットにしばしの休息期間を設けよという声は、もともとコーチ陣から上がっていた。常に状況次第ではあるが、カウボーイズの地区制覇も目前であることから、もし今後の試合がカウボーイズのペースで進み、早い段階で勝利が決定的となれば、プレスコットにも1クオーター分の休憩時間が与えられるだろう。勝ち続けることが今のチームにとって何よりも優先すべきこととなっている。休息を与えられたプレスコットに代わって出場するのはおそらくサンチェスであり、チームにとって2番目の優先事項はロモを万全な状態に留めておくことにある。