昨季スーパーボウル出場のブロンコスとパンサーズがプレーオフを逃す
2016年12月27日(火) 09:45スーパーボウル連続出場への道のりは険しいものだ。昨季の第50回スーパーボウルに出場したデンバー・ブロンコスとカロライナ・パンサーズは今シーズン、第16週の時点でその頂点を目指す戦いから除外された。ブロンコスが持っていたわずかな希望はカンザスシティ・チーフスにたたきのめされて絶望へと変わり、パンサーズの数少ないチャンスもアトランタ・ファルコンズに敗れることで完全に消滅した。
前年度スーパーボウル出場チームが翌年のプレーオフに進出できないというのは、2003年以降で初めてのこと。第37回スーパーボウルで対戦したタンパベイ・バッカニアーズとオークランド・レイダースが翌2003年シーズンをそれぞれ7勝9敗と4勝12敗で終え、いずれもプレーオフ進出を逃している。これは現代フットボール史上でわずか5度目の珍事となった。
開幕から4勝無敗のスタートを切ったブロンコスは引退したペイトン・マニングが残した巨大なクオーターバック(QB)の穴を2年目のトレバー・シーミアンが埋め、プレーオフの進出は可能にも見えていた。しかし、守備陣がハイレベルな戦いを見せる中、攻撃陣がその役割を全うすることはなかった。華があるわけではないが、シーミアンは安定した活躍を見せていたものの、ランゲームでの要であるランニングバック(RB)のC.J.アンダーソンが第7週に今季絶望となり、オフェンスラインはさらなる窮地に立たされた。アウトサイドラインバッカー(OLB)デマーカス・ウェアも負傷のため今シーズンは出遅れ、ヘッドコーチ(HC)のゲイリー・キュービアックでさえも複合性偏頭痛で1試合を欠場したブロンコス。
一方、昨シーズンは15勝を挙げたパンサーズも今年にその勢いを持ち越すことができなかった。相手守備陣によって徹底的にマークされたQBキャム・ニュートンは毎週のように激しいヒットを浴び、開幕戦ではブロンコスにも敗戦。また、チーム守備陣にはチームトップのコーナーバック(CB)ジョシュ・ノーマンの予期せぬ放出という衝撃的なニュースもあった。1勝5敗で始まった今シーズン、パンサーズがその後の巻き返しを見せることはなかった。昨シーズンはMVP選手ともなったニュートンだったが、今シーズンの彼はルーキーイヤー以来でワーストの成績を残した。
両チームのファンにとって嬉しいニュースは再びスーパーボウルを狙う来季に向けて、どちらのチームにもまだ核となる選手が在籍していることだろう。