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ジェッツWRマーシャル、QBハッケンバーグの先発起用に疑問

2016年12月28日(水) 14:25


元ニューヨーク・ジェッツのブランドン・マーシャル【AP Photo/Seth Wenig】

ニューヨーク・ジェッツのワイドレシーバー(WR)ブランドン・マーシャルは今シーズンの悲惨なチーム状況について、これまでにも自身の意見をはっきりと伝えてきた。現地27日(火)にマーシャルが語った発言は今年1番のものだったかもしれない。

おそらく、それは溜まったフラストレーションからの、あるいは、単に彼の鋭い洞察力からの発言だったのだろう。レギュラーシーズン最終戦のバッファロー・ビルズ戦、クオーターバック(QB)になぜドラフト2巡目のクリスチャン・ハッケンバーグではなく、ライアン・フィッツパトリックを起用するのかと問われたマーシャルは『Newsday(ニュースデー)』に対し、「なぜ若手にそんなことをさせる必要があるんだ?」と答えた。

マーシャルは加えて、「昔なら、新人QBはベンチに座って試合を観察するという勉強のための時間があっただろう」とも語っている。

現地24日(土)に行われたニューイングランド・ペイトリオッツ戦、先発QBのブライス・ペティはドライブごとにペイトリオッツ守備陣に飲み込まれ、最終的にはこぼれたボールをカバーに入った際に負傷。この試合を見ていたファンにとっては、ペティが相手に怯えているように映っただろう。この1週間前、ペティはマイアミ・ドルフィンズ戦でエンダマカン・スーとキャメロン・ウェイクによって挟み撃ちにされ、強烈なヒットを見舞われていた。ジェッツは常にクリスチャン・ハッケンバーグに対し、プロのレベルでのスローイングの感覚を養ってもらうためには最低でも1シーズンの練習期間が必要だと考えてきた。この6カ月間でハッケンバーグ以外の先発QBは悲惨な結果を残してきたが、チームはハッケンバーグに対する考え方を変えるつもりはない―――むしろ、ジェッツの信念は前よりも強固になっている。

メジャーリーグで言えば、才能に溢れた19歳のドラフト1巡目指名選手をすぐにメジャーリーグの舞台に立たせない。それには理由がある。同じ原理で、NFLのQBにしてみても、パス能力が一定レベルに達するまでには時間がかかる。数年前、熱狂的なドラフトファンからドラフト1巡目の逸材だと称された26歳のマット・バークリーの名前は聞き覚えがあるはずだ。彼はNFLの舞台でほとんど際立った活躍を見せていない。

21歳のハッケンバーグは、大学1年生の時に見せた輝きを卒業前の2年間では発揮していないのも不安な点だ。

ジェッツにはポジティブなニュースが必要だ。4勝しか挙げていないチームのことか、あるいは、フィッツパトリックの先発起用について語る代わりに、ファンから将来性のある若い選手起用を強く要求されるような、何か良い話題をジェッツは探している。ハッケンバーグはもうすぐNFLの先発QBとして活躍できるレベルにあるか。簡単に言えば答えはノー。だが、それは大した問題ではない。あるいは、マーシャル的に言えば、昔はそれで良かったのだ。