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レイダースHCデル・リオ、「QBを代えても大差はないと判断」

2017年01月09日(月) 09:40

オークランド・レイダースのコナー・クック【AP Photo/Eric Christian Smith】

現地7日(土)に開催されたヒューストン・テキサンズとのプレーオフ戦、新人クオーターバック(QB)コナー・クックにキャリア初めての先発を任せたオークランド・レイダースは27対14で黒星を喫した。

クックはやはり緊張していたのだろう。45回のパスを投じたものの、ターゲットにヒットする回数は極端に少なかった。ディフェンシブバックに当たることが多く、味方レシーバーの援助も少なかった。新人QBのクックは45回のパス中18回の成功、161ヤード、1タッチダウン、3インターセプト、30.0のパスレーティングを記録。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、クックは1991年以降にプレーオフデビューを飾ったQBの中で、25回以上のパスを投げた選手のうち2番目に低いパスレーティングだという。

ハーフタイムを終えた時点で20対7とリードを大きく許していたレイダース。クックのパス成功率は28.6%、パスレーティングは9.8だった。ベテランバックアップQBのマット・マグロインがプレー可能であったならば、当然、ヘッドコーチ(HC)のジャック・デル・リオはQBを交代させていただろう。

試合後、デル・リオは「ハーフタイムに話し合ったが、コーチたちはQBの他にも修正箇所が多々あり、QB交代によってそれが大きく変化するものではないと感じた」と語り、「だから、QBはそのままで後半に入ったんだ」とも明かした。

レイダースが公表していたよりもマグロインのケガが重症であったか、あるいは、チームには非難されるべき理由が他にもあるのか。

マグロインは「俺が決めることじゃない。俺が何をしようと、何を考えようと関係ないんだ。もしチームが試合で俺を使おうとしたなら、トレーナーたちやコーチも今週1週間を通して一生懸命に治療して俺を何とか動けるようにしてくれただろう」と語っている。

しばしば見事なスローも見せたクック――サイドライン側に投じた鮮やかなパスはワイドレシーバー(WR)アマリ・クーパーがまさかの落球――と心中する形になったレイダース。クックのパス精度の低さが敗因の一つともなったと言え、また、ポケットの中でのボール保持があまりにも長かったのも敗戦理由の一つに挙げられる。

クックは「相手からのプレッシャーがすごく、時々圧倒された。ボールを長く持ちすぎてしまった場面も多々あったので、すぐパスを出してバックに頼る方が良かったと反省している。改善すべき点は多かったと思う。相手のカバレージはさすがだった。守備がしっかりしていて、ほとんど投げる相手が見つからなかった。ただ、レシーバーたちへの正確なパスができなかったのは自分の能力のせいだ」と語った。

レイダース攻撃陣も新人QBを援護してやることができなかった。WRのクーパーとマイケル・クラブツリーは17ターゲットでわずか43ヤード。チーム全体でも21回のランで64ヤードしか前進しておらず、1キャリー平均で3.0ヤードだった。

デル・リオは「クックに負担をかけすぎないようにして、彼を中心にもう少しうまくやれる自信はあった。45回かそれ以上のパス回数だったが、それが計算外だったことは認める。20から25回のパスで走る。今回はそれができなかったんだ」とコメント。

これでプレーオフが終了したレイダースはオフシーズンに突入する。