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NFL、脳震とうプロトコル違反疑惑でドルフィンズに厳重注意

2017年01月26日(木) 10:12

マイアミ・ドルフィンズのマット・ムーア【AP Photo/Adrian Kraus】

マイアミ・ドルフィンズがクオーターバック(QB)マット・ムーアの脳震とうプロトコルに“厳密に従わなかった”との判断がNFLとNFL選手会(NFLPA)の2者間で下された。これはドルフィンズがワイルドカードゲームのピッツバーグ・スティーラーズに敗戦した試合で起きた問題である。

リーグによって発表された声明の中には、発見した段階で“必要とあればチームは選手に対してプロトコルのフルレビューをし、さらなる検査の実行に努めなくてはならない”とドルフィンズに通告したとある。NFLはさらなるリーグプロトコルからの逸脱はドルフィンズに対する“厳重な処罰に値する恐れ”があるとし、これには制裁金の可能性も含まれていると警告した。

現地8日(日)に開催されたスティーラーズ戦の第2クオーター、ラインバッカー(LB)バド・デュプリーによる顎(あご)と口周辺へのヒットはムーアの頭部に激しい衝撃をもたらした。このプレーが今回の対象となっている。デュプリーにはフラッグが上がり、ムーアは少し間を置いてからサイドラインへと下がったが、その後、試合に復帰している。ムーアが逃したのは1プレーだけだった。

NFLとNFLPAはドルフィンズがムーアの口からの出血を見落としており、脳震とうプロトコルに従ってロッカールームでのさらなる精密な検査が行われるべきであったとしている。また、“勝敗に直結する問題”がムーアの試合復帰につながったわけではないとも判断されたのに加え、NFLとNFL選手協会はヒットを受けた後のムーアには一切の“脳震とうの症状”が現れなかったことも明らかにした。

試合後、ムーアは控えめに「なかなかの衝撃だった」と語り、続けて「(立ち上がるのに)ちょっと時間が必要だった。チェックも必要だったしね。気分は悪くなかったけど、何よりも顎にきていた。どこも変な感じはしなかったからすぐに復帰したんだ。全然問題なかった」とのコメントを残していた。