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ディフェンスの新人賞はチャージャーズDEボサ

2017年02月06日(月) 01:16


2016年度ディフェンシブ・ルーキー・オブ・ザ・イヤー賞を受賞したロサンゼルス・チャージャーズのジョーイ・ボサ【Ben Liebenberg via AP】

現地4日(土)夜に行われたNFL表彰式でジョーイ・ボサがディフェンシブ・ルーキー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたことが予想外だという人がいるなら、今シーズンをあまりよく見ていなかったのだろうと言わずにはいられない。

ディフェンシブエンド(DE)のボサは出場した12試合だけで10.5のサックを積み上げている。シーズン序盤にハムストリングを痛めて最初の4週間を欠場したボサが現れた時のインパクトは、オデル・ベッカムのルーキーイヤーを思い出させるものだった。

ボサはルーキーとして2011年にアルドン・スミスが獲得したサック(14回)以来となる記録を残したが、ディフェンスにおける彼の影響はQBを倒すことだけにとどまらなかった。『Pro Football Focus(プロ・フットボール・フォーカス)』の統計によると、198cmの強靱(きょうじん)な肉体を持つボサがQBにプレッシャーをかけた回数は驚きの59回に上るという。シーズン終了時の記録は41タックル、19タックルフォーロスで、QBヒットが15だった。

ボサは初めてフィールドに立った瞬間から力を発揮し、デビュー戦――相手はオークランド・レイダースの優秀なオフェンシブライン(OL)――で2つのサックを奪ったNFL史上5人目のルーキーに輝いた。チャージャーズのルーキーが1シーズンに10以上のサックを奪ったのは2005年のショーン・メリマン以来のことだ。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、2016年の出場試合あたりのボサのQBヒットはアーロン・ドナルドに次ぐ2位だったとのこと。

開幕から4週間を欠場することになったハムストリングのけがは契約が長引いたことと無関係ではないだろう。しかし、ひとたびフィールドに出ると彼の影響力は否定できないものだった。ボサの出場した試合を見ると、彼にはルーキーにして、強気なラッシュ、優れたハンド、エッジでの精密さ、QBへのスピードとたゆまぬ努力という磨かれた能力が備わっていることが分かる。2016年のチャージャーズの守備が写った映像を再生するたびに、人々の目はすぐに背番号99番にくぎ付けとなる。それほど彼は目立っていた。

2016年のドラフトで全体3位指名を受けたボサはディフェンシブラインからの強さに関して次のJ.J.ワットになろうとしている。

彼は2017年のロサンゼルス・チャージャーズをプレーオフに導くディフェンスの力となるかもしれない。彼らがフリーエージェントになると予想されるメルビン・イングラムを引き止めることができれば、NFL最強クラスのパスラッシュデュオが誕生する。ボサ、イングラム、デンゼル・ペリマン、ジェイタビス・ブラウン、コリー・トゥーマー、カイル・エマニュエル、ブランドン・メベインのフロント7に加えて、ジェイソン・ベレットとインターセプトでNFLのトップに立つケイシー・ヘイワードをバックエンドに据えれば、新ヘッドコーチ(HC)のアンソニー・リンは幸先の良いスタートを切ることができよう。

タレントがすでにそろっているチャージャーズは2017年のプレーオフを約束されたようなものだ。