ブレイディ、バトラーの活躍が映画に?
2017年02月18日(土) 03:12ニューイングランド・ペイトリオッツによる過去2回のスーパーボウル制覇は、あまりにも想像を超えた展開だったため、世界各国の実況解説たちが「ハリウッドにもこの脚本は書けない!」と叫んでいたことも容易に想像がつく。
今週、ハリウッドがこれに反撃した。
脚色され、金で売られた物語でなければ売れないといわれる21世紀。ペイトリオッツがチャンピオンシップを手にした2014年と2016年を描いた2本の映画化構想が進んでいる。
ペイトリオッツのコーナーバック(CB)で第49回スーパーボウルのヒーローとなったマルコム・バトラーの伝記映画が『The Secondary(ザ・セカンダリー)』という仮タイトルで制作進行中だ。『The Hollywood Reporter(ザ・ハリウッド・リポーター)』に掲載されたうたい文句によると、バトラーの映画は古典的なサクセスストーリー仕立てになるとのことで、『Popeyes(ポパイズ)』でチキンを揚げていた青年がチームのスターコーナーバックにのし上がるという筋書きだ。
そして、もう1本はタイトル未定のトム・ブレイディ神格化プロジェクトだ。
自らの正当性を裏付けたブレイディのドラマチックなシーズンは“小説化とフィーチャー映画プロジェクト”の2本立てで進行中で、マーク・ウォールバーグ制作・主演の『The Fighter(ザ・ファイター)』と『Patriots Day(ペイトリオッツ・デイ)』に関わった作家陣が協力しているという。『Deadline(デッドライン)』の報道によれば、映画は第51回スーパーボウルでペイトリオッツが見せた奇跡の25ポイント差逆転劇を記録したものになるといい、同時に小説の方では物議を醸したデフレートゲートやブレイディの“失墜”についても取り上げるという。
ペイトリオッツのスーパーボウル優勝を小説化し、“スローモー”で演出しようというこうした熱意は、資本主義その他にとっては大いに素晴らしいことなのだろうが、それらは果たして、試合終了から72時間以内に制作された『NFL Films(NFLフィルムズ)』の作品を超えることができるだろうか。
しかし、ここはせっかくなのでキャスティング予想でもしてみよう。少しはスタジオ側の助けになるかもしれない。
CBマルコム・バトラー役:チャドウィック・ボーズマン
ヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチック役:ジェイク・ラモッタ級に体重を調整したロバート・デ・ニーロ
ペイトリオッツ・オーナー、ロバート・クラフト役:第45代アメリカ合衆国大統領
タイトエンド(TE)ロブ・グロンコウスキー役:サド・キャッスル
クオーターバック(QB)トム・ブレイディ役:誰でもいい――誰でもいいが――マーク・ウォールバーグだけはダメだ。