どうやら今回のフリーエージェント市場ではラインバッカー（LB）不足が否めなくなりそうだ。

アリゾナ・カーディナルスがチャンドラー・ジョーンズに、ニューヨーク・ジャイアンツがジェイソン・ピエール・ポールにそれぞれフランチャイズタグを指定した数時間後、ロサンゼルス・チャージャーズはチームのスター選手であるアウトサイドラインバッカー（OLB）のメルビン・イングラムにフランチャイズタグ指定を行った。

このニュースは『NFL Network（NFLネットワーク）』のイアン・ラポポートが現地27日（月）に報じたもので、チームも後にこれを認めている。

双方は7月15日（土）までに長期契約交渉を行うことが可能。もし契約が難航した場合、イングラムは2017年の1シーズンをフランチャイズタグ指定LBに提示されるおよそ1,412万9,000ドル（15億9,000万円）でプレーすることになる。

NFL32球団の半数以上が少なくとも3,500万ドル（約39億4,000円）分の利用可能なキャップスペースを持ち合わせている中、他チームのオフシーズンの動向を調査したチャージャーズは、イングラムが複数年契約で年俸1,400万ドル（約15億8,000万円）クラスの契約を引き出すことになりそうだと認識していた。

NFLラジオ局の『Around The NFL（アラウンド・ザ・NFL）』が発表したフリーエージェント選手トップ101の中でも堂々の9位にランクしているイングラム。先シーズンのイングラムは8サック、19クオーターバック（QB）ヒット、10ロスタックル、4フォースドファンブル、5パスディフェンスという記録を残している。

『NFL Research（NFLリサーチ）』によると、イングラムは2016年の最優秀守備選手賞を獲得したオークランド・レイダースのディフェンシブエンド（DE）カリル・マックが記録した、2シーズン連続50タックル超え、8サック超えを同じく記録している唯一の選手でもある。

イングラムと2016年のディフェンシブ・ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得したジョーイ・ボサを中心としたディフェンス陣が、1960年以来初めてロサンゼルスの地に戻って来たチャージャーズのプレーオフ進出を叶えてくれるかもしれない。