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レイダースHCデル・リオ、“QBなしでは勝てない”

2017年03月03日(金) 09:13

オークランド・レイダースのジャック・デル・リオ【AP Photo/Eric Gay】

オークランド・レイダースとの契約更新を終えたヘッドコーチ(HC)ジャック・デル・リオは現地2日(木)朝、“NFLスカウティング・コンバイン”の中で2016年シーズンに学んだことを振り返った。

デル・リオは笑いながら、「クオーターバックを失わないこと」と語っている。

レイダースの若きエースクオーターバック(QB)デレック・カーは第16週に腓骨(ひこつ)を骨折。ヒューストン・テキサンズとのワイルドカードゲームでは新人QBコナー・クックが代役を務めたものの、経験不足の感は否めなかった。

デル・リオは同日、カーが今オフシーズン後半にもワークアウトを開始する見込みであり、2017年のシーズン開幕は万全な状態で迎えられそうだと明かしている。

「カーが完璧な状態となるまではあともう数カ月はかかりそうだが、彼は順調にきている。彼は精神的にもタフ。予定よりも早い回復を見せているそうだ。カーなら完全復活してくれるはず。われわれには何の問題もない」

エースQBを負傷によって欠いた先シーズンをデル・リオは半ばネタのように笑い飛ばした。だが、QBやその他選手を欠いた時にどのようにレイダースが戦いを乗り切っていくかどうかについては考えるところもあるようだ。

デル・リオは「QBがいてもいなくても、われわれにはその状況を打破できる能力、選手が備わっているはず。勝つことが難しくなるのは当然だが、それでもまだ勝機はあるはずだ。いかなる時でも妥協は許されるべきでない。われわれはバックアップの選手にも十分な信頼を寄せている。正直なところ、先シーズンを終えた時には多少落胆した。個人的に、われわれに必要だったのは“よし、やり返そう。何が起きたって勝つ方法を探し出すんだ”という精神。結局、われわれにはまだその意識が不足していた」と自身の胸中を明かした。

続けてデル・リオは「今年はそういった部分を鍛えたい。チームよりも重要な個人などは存在しないことを理解するところからだ。先発メンバーが全員そろうに越したことがないのは当然だが、誰かが離脱を余儀なくされた時でも、その穴を埋める選手が必要となる」と述べている。

デル・リオはベテランQBを新たに獲得する可能性も示唆しつつ、カーのバックアップとしてはクックの成長に期待し続けることも明言。また、もうじきフリーエージェントとなるランニングバック(RB)ラタビアス・マレーについて問われると、“いかなる選手に対しても早期に可能性を閉ざしたりはしない”と語った。

2017年でレイダース3シーズン目に突入するHCデル・リオは、先シーズンのプレーオフで得た教訓を今季のチームの土台作りに生かすだろう。最後にデル・リオは「われわれはまだ、始まったばかりのチームだ」とのコメントを残した。